2021 Fiscal Year Research-status Report
在宅で療養が必要な要介護高齢者に実施する効果的な口腔ケア教育プログラムの開発
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17K12553
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Research Institution | The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing |
Principal Investigator |
東野 督子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (00352906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 順子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 助教 (30795951)
石田 咲 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 助手 (50639549)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 誤嚥性肺炎 / 高齢者 / 口腔ケア / 通所サービス / 在宅 / 看護職 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究(プロジェクトB)は,我が国の高齢化が進む中,高齢とともに増加傾向を示す誤嚥性肺炎や生活習慣病に関連が示される高齢者の口腔ケアの現状と看護師の介入に関連した項目を調査する.プロジェクトB内の調査2:在宅で過ごす高齢者に対して,教育指導行った介入群(a)Vs.介入なし群(b)を比較する.調査3:通所サービスを利用する高齢者に教育指導を行った群(c)に定期的な歯科検診を含む保健行動・歯磨きの実態を調査した. 【方法】調査2:a群(教育指導⇒1か月後に質問紙調査),b群(指導なし⇒1か月後に質問紙調査).4)調査項目:身体状況:年齢・性別・BMI,疾患の有無,バーサルインディックス他.口腔状況:入れ歯の有無,歯磨き方法他.口腔保健行動:歯科検診の有無. 5)倫理的配慮:承認番号E220001号.調査3:対象者には説明とともに同意書を得た.除外基準:座位保持の不可,長谷川式簡易認知スケール20点以下. 【結果・考察】調査2:a群はb群より介入後の洗口液の使用割合が高かった(p= .017).指導により歯磨き物品などの使用に変化を及ぼす可能性が考えられた.調査3:c群では,男性2名,女性15名,年齢88.3歳(SD±7.9).70.6%は要介護1・2であった.基礎疾患(複数回答)は,高血圧58.8%,糖尿病17.6%,整形外科疾患11.8%,の順に高く,現在の服薬ありは82.4%.歯磨き使用物品は,歯ブラシの使用88.2%,電動歯ブラシ16.8%,歯間ブラシ23.5%,マウスウオッシュの使用は23.5%.定期・不定期を合わせて歯科検診は41.2%が受診. 64.7%の通所に通う高齢者は「歯磨きをすることは健康につながる」と思っていたが,b群と比較すると割合は低かった(p=.012).介入時に配布した歯ブラシを使用した割合はb群より高かった(p=.014).歯磨き所要時間が2分未満となった割合は,a群より高かった(p=.04).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体の計画としては,プロジェクトBでは介入を含めていることから,新型コロナ感染拡大による社会情勢下での対面調査の機会を得ることは難しかった.制限のある中でのデータ取集ではあったことからデータは予定数には達してはいない.しかし,収集できる範囲でのデータでまとめることができた.予定通りの進展ではないが,研究を推進できた点でおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染拡大は依然として継続している状況から予断は許さないが,施設で過ごす高齢者のデータを加えることと,看護職へのアンケート調査を追加してまとめる予定である.現在協力が得られる可能性がある2施設と交渉を開始している.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,新型コロナ感染拡大のため,データ収集が中止になり,関連して出張旅費・アルバイトの使用が少なくなったことである.次年度において予定するデータ取集に関連するは出張旅費・アルバイトの使用により予算を使用する.
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Research Products
(5 results)