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2017 Fiscal Year Research-status Report

ガンダーラの植物文様の比較美術史的研究―ギリシア・ローマ的モチーフの仏教的受容―

Research Project

Project/Area Number 17K13358
Research InstitutionSoka University

Principal Investigator

田辺 理  創価大学, 付置研究所, 研究員 (40757209)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsガンダーラ / 植物文 / 葡萄唐草 / 花綱 / 木蔦 / アカンサス
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、ガンダーラの仏教彫刻に表現された四種類の植物文―葡萄唐草文、木蔦文、アカンサス、花綱―が単なる装飾ではなく、仏教の来世観に関係深い象徴的な意味を有しているか否かをギリシア・ローマ美術との比較考察によって明らかにするものである。
この研究を遂行するために、平成29年度においては、上記の四種類の植物文を次のように分類・整理を行った。1.文様が単独で表現されているか否か、2. 他の人物像と共に表現されているか否か、3. 上記の四種類の文様を表現した彫刻が、仏塔や仏塔階段のどのような場所にあったのかである。
特に、上記の分類考察について、ガンダーラの仏教寺院は殆ど破壊されており、元来の仏塔建築を装飾していた彫刻が殆ど散逸してしまっているので、彫刻が元々存在した位置を把握することは困難である。それ故、その欠を補うために、今年度はインド博物館所蔵のバールフットの欄楯や、サーンチーの仏塔の調査を行い、植物文がどの場所を装飾していたかを調査した。この調査のために、CANON一眼レフ望遠交換EF100-400LIS2レンズ及びジッツオマウンテニア三脚GT3532+雲台GH3382QDキットを購入した。また、バールフットやサーンチーでは、植物文のみならず、今後の研究のために、これらの欄楯や仏塔を装飾していた彫刻を可能な限り全て、上記の望遠レンズと三脚を用いて、およそ4000枚ほどの写真を撮影した。さらに、ニューデリーの国立博物館やインド博物館内のガンダーラやインドの仏教彫刻も実見及び写真撮影を行った。この調査によって、バールフットの欄楯やサーンチーの塔門に、どのような植物文が表現されたのか考察することができ、またその意味を考察することができる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の研究調査計画では、インド博物館所蔵のバールフットの欄楯や、サーンチーの仏塔の調査を挙げていた。サーンチーやインド博物館では、本来三脚を立てて写真撮影を行うことが本来禁止されている。しかしながら、今回の調査では、インド考古局(Archaeological Survey of India)に申請し、サーンチーの仏塔の周囲にある塔門彫刻の写真撮影を三脚を立てて行うことができた。これに加えて、インド博物館のバールフットの欄楯彫刻や同館所蔵のガンダーラ仏教彫刻も、館長と交渉し、三脚を立てて鮮明な写真を撮影することができた。この写真撮影によって、インドの蓮華文などの植物文のみならず、葡萄唐草文などの考察が可能となり、ガンダーラの仏教彫刻に表現された植物文の整理・分類の作業を滞りなく進行することができたので、本年度の研究の進捗状況は、当初の研究計画通りに行われており、おおむね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

今後は、今年度に分類・整理したガンダーラの仏教彫刻の四種類の植物文―葡萄唐草文、木蔦文、アカンサス、花綱―のどの植物文がギリシア・ローマ美術の植物文に対応するのか考察していきたい。ギリシア・ローマ美術では建築装飾以外にも陶器や金属工芸品、石棺などに、これらの植物文が表現されているので、それらの作品を分類・整理し、これらの植物文の象徴的意味を考察する。なお、葡萄唐草文については、平成29年度に収集した資料を用いて論考をまとめ、雑誌に投稿する予定である。
また、引き続き、四種類の植物文について、資料収集のための実見調査及び作品の写真撮影を行う。

Causes of Carryover

本研究は、三カ年で終了する計画であり、初年度は主に海外における作品調査に予算を充てているが、次年度も同様に作品調査に予算を充てている。特に、次年度以降は、初年度に訪問することができなかった博物館や美術館に行き、作品の実見調査及び写真撮影を行い、研究に必要な資料を収集する計画を立てている。今年度は、ギリシア・ローマ美術に表現された植物文の資料整理・収集を行う予定である。そのために、フランスのニームの考古学博物館以外にギリシアのアテネやテッサロニキなどの国立博物館などを訪問し、作品の写真撮影及び実見調査を行い、予算を使用する予定である。

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Published: 2018-12-17  

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