2019 Fiscal Year Research-status Report
言語景観を教材とした社会文化的理解を目指す内容重視型日本語教育の研究
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17K13490
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Research Institution | Nagoya University of Commerce & Business |
Principal Investigator |
磯野 英治 名古屋商科大学, 国際学部, 准教授 (50720083)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 言語景観と日本語教育 / ビデオ教材 / CBI / カリキュラム / 社会文化的理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、(1)研究代表者が先駆的に取り組んでいる「言語景観を活用した内容重視の日本語教育」を体系的に発展させ、誰にでも利用できる革新的で汎用性のある教育・学習カリキュラムと教材を開発し、(2)開発したこれらのコンテンツを誰にでも活用可能な形で公開して、日本語教育界におけるカリキュラムの拡大と新しい幅を提供するとともに、日本語学習者の日本語に対する社会文化的理解に寄与することである。これに関連して2019年度は、以下がその研究実績となる。 <ビデオ教材『言語景観で学ぶ日本語』のシナリオと教材の公開> 当該ビデオ教材のシナリオ(2019年6月)、および教材(2019年11月)の公開を行った(http://opinion.nucba.ac.jp/~isono/index.html)。これらについては、その成果を国内外での学会発表や論文執筆を行い、当該研究の発信に努めるとともに、教育現場への提供を開始している。 <一般公開セミナー等での発信> 国立国語研究所主催の「日本語教師セミナー」などで、当該教材の開発と授業実践について講演を行い、研究成果の日本語教育関係者への還元を図っている。 上記はいずれも、国内外の教育現場と情報共有を図るとともに、活用について意見交換を行っている最中である。今後、その意見を反映させる形でまとまった内容の関連する書籍を公刊し、ビデオ教材と書籍のパッケージ化を行う予定であるため、データの拡充と整備を引き続き行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【研究実績の概要】に示したように、2019年度計画の核であったビデオ教材の制作と公開が完了し、加えてそれらについて学会発表や論文執筆の形で研究成果を発信できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策は、以下のとおりである。 1.公開したビデオ教材について、現場からのフィードバックを得る。 2.ビデオ教材と関連した教材を書籍としてまとめ、これらをセットとして国内外に広く発信する。 3.上記に関して「授業実践」の観点から、学会発表や論文にまとめ、成果を発信する。
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Causes of Carryover |
1年間の補助事業期間延長を得て、次年度は制作、および公開したビデオ教材に付随する教材を書籍として刊行予定である。これに必要な言語景観データの収集を国内外で行い、データの拡充と整備を要することになったため、今年度分の予算を次年度にあてることとした。また最終年度における当該研究の成果発信にも活用する予定である。
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Research Products
(6 results)