2018 Fiscal Year Annual Research Report
Examination of long-term effects of vocational intervention's program for person with high-functioning autistic spectrum disability
Project/Area Number |
17K13873
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
池田 浩之 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 特定助教 (00789802)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 就労支援 / 発達障害 / 認知行動療法 / コンサルテーション / 定着支援 / 就労移行支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では高機能の自閉スペクトラム症(High-Functioning Autisic Spectrum Disorder以下、HF-ASD)のある者への就労における就労支援プログラムの効果について検討することを目的とした。また本研究では特に、以下の2点においてその効果を重点的に測定することとした。①認知行動療法を用いた就労支援プログラム(以下、プログラム)を用い、就職後の定着を含めた長期的な効果を明らかにする。②プログラムを普及させるためのコンサルテーションを行い、効果を検討する。 ①については、プログラムを適応させ実施した者の数を新たに3名追加し、その効果を検討している。対象者については池田(2016)の時と同様の効果がGHQやKiss-18において確認され、就職までに関する効果の信頼性が確認された結果となった。 ②については、2017年度から2018年度にかけて3つの就労移行支援事業所に訪問し、各事業所月1回2時間程の時間をかけて、各事業所の主任にコンサルテーションを行った。3事業所14事例について、コンサルテーションを行い、数か月に渡り経過の確認を行った。対象事例に関する良好な変化と合わせて、主任の質的な自己効力感の向上が見うけられた。一定の効果が見られたと思われる。 本研究はHF-ASD者へのプログラムの効果の検討を行った。上記結果から、プログラムの効果は確認されたほか、プログラムを踏まえたコンサルテーションを行い、そこでも一定の効果は確認された。本研究では対象者が1法人の中であり、コンサルテーションを行った事業所も1法人内に限られていたことから、効果の妥当性という点においては、限界が残っている。複数の法人におけるコンサルテーションの効果や就労支援プログラムの内容の伝え方など、今後の研究課題としていきたい。
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Research Products
(5 results)