• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2017 Fiscal Year Research-status Report

知識欲と学習意欲の断絶からの脱却契機に関する事例調査研究

Research Project

Project/Area Number 17K13991
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

小嶋 季輝  琉球大学, 教育学部, 准教授 (30749247)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2019-03-31
Keywords教えて君 / ウェブクローリング調査 / ウェブアーカイビング / 問と答の間
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,知識欲と学習意欲の断絶に係る典型事例の調査を通じて,(1) 脱却のパターン導出と (2) パターン内での段階的変化の捕捉及び (3) 各段階内での介入の可能性を模索することを目的としている.当該年度は,このうち,「(1) 脱却のパターン導出」に取り組んだ.
知識欲と学習意欲の断絶に係る典型事例として「Q&Aサイトで,知識欲に基づき「答え」を求めるが,「学習」を回避し,自己のリソースを割かず,一方的に他者の学習成果を利用・搾取しようとする者」(=「教えて君」) を扱い,その状態からの「脱却」に至る一般化可能なパターンを求めるため,事例 (=人/ユーザー) の収集とその事例の追跡による行動 (=出来事) 及び「脱却」(=出来事) の確認を大規模なウェブクローリングによって進めた.クローリングシステムを構築することで,当該年度以前に比して,格段に多くの事例を収集することが可能となった (月当たり平均600ユーザー,50,000出来事程度).
当該年度は,この事例と行動 (/「脱却」) の解釈 (及び意味づけ) を進めるとともに,標本数の増大とともに問題となる整理方法の開発に努めた.現在処理済みの標本だけでは,研究において目標とする「脱却」数に満たないのが現況である.整理方法の開発については,有効性が期待される2通りの方法を試行中であり,いずれか一方を次年度は採用の上で本格運用し,早い段階で研究目的「(2) パターン内での段階的変化の捕捉」へと研究を展開する予定でいる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ウェブクローリング調査において,第一に,コンピュータプログラムによりQ&Aサイトへの高頻度のデータ差分バックアップを採ることによりデータの欠損を回避すること,第二に,そのデータを,これまでの研究において作成した分類・整理法により人の手により整理し,脱却事例をエピソードとして再構成することを課題として進めてきた.
1点目の課題に対応して,その効率化と安定化のために,自前のコンピュータ及びインフラを利用してプログラムを実行するか,それらを全て統合する形で (外部の) サービスを利用するか,の検討作業に対し予定していた以上に時間を要し,プログラムの運用開始が遅れてしまった.加えて,外部のサービスを利用する決定をした後に,2点目の課題に応える形で学問的かつ技術的な水準を満たす「仕様」の策定にも時間を要している.特に,後者が現況において,標本整理方法の開発を次年度に持ち越している一因となっている.
調査手法の適否と直結する問題である故,慎重に検討した結果である.

Strategy for Future Research Activity

現在生じている遅れは,クローリングプログラムの導入が遅れた期間分の遅延となっている.これと連動して,標本の整理方法の開発が (研究構想段階のものと異なるがゆえに) さらなる遅れを生じさせる可能性がある.
上記への対応として,第一に,整理方法に関しては,当該年度において候補を絞ったうちの方法の1つに早期に確定し,その導入により効率化を進めることで対応する.第二に,プログラムの導入の遅れに対しては,必要な期間の試算に基づくゆえ,終了を早めることは出来ないが,調査構想段階での「当初計画どおりに進まない時の対応」として用意しておいたサブプランである,(全標本の収集が完了する以前から) 段階的かつ「形成的にエピソード化を進める」(=事前コーディング) という方策を採る.
また,上述の遅れが論文投稿のスケジュールにも影響するが,(当初の発表計画を改め) 成果の単位化の区切りを変更することで,公表可能なものから順次公表することとする.

Causes of Carryover

ウェブクローリング調査の開始が遅れたことから,それに伴い一部費用が当該年度から次年度へと繰り越されている.次年度において調査を継続することから,これらの費用は次年度に使用する.

URL: 

Published: 2018-12-17  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi