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2017 Fiscal Year Research-status Report

Thermodynamic stability of semiclathrate hydrates using molecular dynamics simulation

Research Project

Project/Area Number 17K14608
Research InstitutionKogakuin University

Principal Investigator

平塚 将起  工学院大学, 工学部, 助教 (90760827)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsクラスレート水和物 / 熱力学的安定性 / 分子シミュレーション / 第一原理計算 / 振動スペクトル / 相平衡
Outline of Annual Research Achievements

セミクラスレートハイドレートは水分子が作るかご状構造の中にイオン性の分子やメタン等のゲスト分子かごに内包されることで生成する結晶であり,二酸化炭素や水素の貯蔵,蓄熱,冷凍サイクルなど様々な熱工学分野における応用が期待されている.クラスレートハイドレートは内包されるゲスト分子の種類によっ て相平衡条件やゲスト分子の包蔵性が大きく異なるため,より利用に適したゲスト分子の組み合わせを見つけることが重要である.そこで本研究では分子シミュレーションを用いてセミクラスレートの相平衡条件やガス包蔵性を計算し,様々なゲスト分子と熱力学的安定性の関係を解明することを目的として研究を進めている.
本年度ははじめにセミクラスレートハイドレートのX線解析から明らかになっている酸素原子の配置からセミクラスレートの単位格子構造における水素分子の安定的な配置を分子シミュレーションからダイポールモーメント,ポテンシャルエネルギーが小さくなるように決定した.つづいて先行研究の比較と手法の確認のために構造Iのメタンを含むハイドレートとTBABを含むセミクラスレートハイドレートについて第一原理熱力学法を用いて第一原理計算からケージ専有率の計算を行った.また第一原理分子動力学法と古典分子動力学法を持ちいてセミクラスレートハイドレートのシミュレーションを行い,ケージ内のゲスト分子の分布や振動スペクトル,エネルギーの変化などを解析し,ゲスト-ホスト間の水素結合やイオンとの間の静電相互作用がハイドレートの安定性にどのように寄与するかのメカニズムの解明を行った.
得られた成果は日本エネルギー学会や分子シミュレーション討論会,Inter national Conference on Gas Hydrates などえ報告した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

はじめに(1) 計算に必要な妥当な構造の作成 (2) 第一原理手法によるケージ占有性の計算 (3)古典的モデルの検証 (4) 実験によるハイドレートの相平衡条件の測定試験 の4点を逐次進めていく予定であった.
(1) は分子シミュレーションによってエネルギーを計算する際に必要となる初期構造の作成を行うもので,氷やハイドレートにおける水分子の配向に自由度を考慮し,これを系のダイポールモーメントやポテンシャルエネルーが小さくなるように決定するものである.こちらについては完了しており,今後これまでに考慮していない別の構造を解析する必要が生じても対応できるようになっている.次に(2)では第一原理により TBAB 及びCH4 を含むハイドレートの相図や専有性を計算するもので,まず先行研究に基づきメタンを含むハイドレートのケージ専有性を計算し,概ね良い一致が見られた.つづいてセミクラスレートハイドレートの一部 に対して本手法を適用し,専有率の計算を実施している. またTBABおよびCH4以外のセミクラスレートハイドレートについても計算の準備を進めており,概ね順調に進展していると考える.(3)の古典的モデルの検証については,当初予定していたモンテカルロ法による検証は次年度に回し,まず古典分子動力学計算によるダイナミクスの検証を行い,第一原理分子動力学法と比較してその違いが明らかとなってきている.モンテカルロ法を用いた解析も今後実施する予定であり,順番の変更があったが,概ね順調に推移していると考える.(4)の実験による相平衡条件の測定については,装置の準備については既に終えており,二酸化炭素を含む系について試験を実施している.一時装置の不具合があったものの,現在は解消している.総合して,一部に変更はあるもののおおむね順調に推移していると考える.

Strategy for Future Research Activity

当初の予定通り直方晶,立方晶,正方晶などの様々な構造のセミクラスレートのケージ占有性の計算を行う.またイオン分子の種類の種類や組み合わせを変更しながらセミクラスレートの占有度合い等について検証する.相平衡条件や熱力学的安定性,二酸化炭素やメタン・水素等のガス包蔵性を計算,ガス分離や畜冷熱の観点から応用に適したセミクラスレートの探索を行う.
また昨年度に順番を変更したモンテカルロ法を用いたハイドレートの専有率の計算や古典モデルの検証についてもひきつづき進めていく予定である.またそう平衡条件だけでなく,ハイドレートの成長性や結晶核の生成条件,過冷却温度など,ハイドレートの生産において重要となる生産性の向上についても視野に入れながら開発や解析を進めていく予定である.
同時に実験による相平衡条件の測定やラマン振動スペクトル測定,計算との比較についても順次実施する.計算から得られた相平衡条件及びガス包蔵性を,実験的にハイドレートを生成し実際に測定する ことで検証する.相平衡条件を測るほか,ラマン分光法を用いて内部分子のスペクトルを測定し,第一原理分子動力学計算から得られる振動スペクトルと比較して,温度圧力条件に対するゲスト分子の含有比率を検証する.

Causes of Carryover

利用する予定であった一部のソフトウェアをフリーのソフトウェアで代用したため差額が生じた
生じた次年度使用額は,もともと購入を検討していた別の有料ソフトウェアを次年度分の予算と合わせて購入する予定である.

  • Research Products

    (4 results)

All 2017

All Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)

  • [Presentation] Guest-host interactions of the ionic semiclathrate hydrate from ab initio molecular dynamics simulaions2017

    • Author(s)
      Masaki HIratsuka, Ryo Ohmura, Kenji Yasuoka
    • Organizer
      9th Interna/onal Conference on Gas Hydrates
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] TBAB を含むセミクラスレートハイドレートの分子動力学計算2017

    • Author(s)
      平塚将起,大村亮,泰岡顕治
    • Organizer
      日本エネルギー学会第26回大会
  • [Presentation] Guest-Host Interaction and Stability of TBAB Semiclathrate Hydrates by ab initio Calculations2017

    • Author(s)
      Masaki Hiratsuka, Ryo Ohmura, Kenji Yasuoka
    • Organizer
      The Ninth JSME-KSME Thermal and Fluids Engineering Conference
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 第一原理計算を用いたメタンハイドレー トの相平衡条件の推定2017

    • Author(s)
      中根億士,伊藤慎一郎,平塚将起
    • Organizer
      第 31 回分子シミュレーション討論会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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