2018 Fiscal Year Annual Research Report
Medicinal chemistry on cyclic dinucleotides as immunotherapeutic agents.
Project/Area Number |
17K15481
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田良島 典子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 助教 (90755183)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 環状ジヌクレオチド類 / STING / がん免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では第4のがん治療法として注目を集める「がん免疫療法」を推進する新たなアプローチとして、環状ヌクレオチド類をシードとした創薬化学研究によりSTINGアゴニストを創製することを目的とする。これにより既存の「がん免疫療法」の中心を担う抗体医薬ではなく、化合物を中心とした「がん免疫療法」の実現に貢献する。 2018年度は、前年度に反応条件を最適化した申請者独自の環状ジヌクレオチド類合成法を基盤として、細菌類における環状ジヌクレオチド類の生合成経路に着目した新しいアナログの獲得に成功した。さらに得られたアナログは、前年度に樹立した培養細胞系によるSTINGアゴニスト活性評価法において、天然型の環状ジヌクレオチドの1つであるbis-(3’,5’)-cyclic di GMP (c-di-GMP) と同程度のSTINGアゴニスト活性を有することが示された。当該アナログは「がん免疫療法」に貢献する新規STINGアゴニストとしてだけでなく、細菌類のエピジェネティク遺伝子発現調節を担う重要なメディエーター分子としての可能性が示唆されており、今後より一層の研究発展が期待できる。また、前年度に開発した環状ジヌクレオチドのリン酸ジエステル部プロドラッグ型アナログについても、より生体内安定性の高いアナログの創出に成功した。 また、環状ジペプチドを基本骨格とした非リン酸部含有アナログ4種の合成を達成し、STINGアゴニスト活性を評価した。現在、観察された各アナログのアゴニスト活性について、分子モデリングを交えた構造活性相関解析を実施中である。
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Research Products
(15 results)