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2017 Fiscal Year Research-status Report

分泌型Siglec-9とMCP-1による単球系細胞の炎症組織再生型移行機構の解明

Research Project

Project/Area Number 17K15720
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

橋本 登  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 助教 (90712365)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2019-03-31
Keywords抗炎症 / 組織再生機構 / マクロファージ / Siglec-9 / 糖鎖
Outline of Annual Research Achievements

分泌型Siglec-9とMCP-1による単球系細胞の炎症組織再生型移行機構の解明のために、以下の検討を行った。
マウスマクロファージ由来細胞株RAW264.7、マウス腹腔マクロファージ、M-CSFで誘導したヒト正常単球由来マクロファージに対する分泌型Siglec-9の抗炎症効果を検討した。その結果、分泌型Siglec-9はIFNgammaとLPSによる炎症性サイトカインの誘導を抑制することがわかった。このことから炎症組織においてSiglec-9単独でも炎症抑制が引き起こされることが明らかになった。
ブレオマイシン誘導マウス間質性肺炎モデルにおいて分泌型Siglec-9とMCP-1は体重減少を抑制し、肺組織の改善を誘導することがわかった。(大学院生との共同研究) さらに、その時に肺組織においてM2型のマクロファージの集積と炎症状態の抑制、肺胞内細胞の抗炎症効果を見出した。現在論文作成中である。
これまでにCCR2上の糖鎖を介してSiglec-9が相互作用することがわかっている。現在、高効率なM2マクロファージの誘導法の検討を行なっており、条件が決まりしだいCCR2上の糖鎖の構造を解析する。また、今後は他のSiglec-9リガンド糖鎖キャリア分子の同定も行い、炎症組織再生型移行機構の解明を行なっていく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

糖鎖構造解析が進んでおらず、条件検討が難航している。間質性肺炎モデルにおける効果の検討は進んでいるが、劇症肝炎モデルの検討が終わっていない。現在、他のモデルも検討中である。
最近、他の研究グループから分泌型Siglec-9がT細胞の一種であるTh17への分化を抑制し、抗炎症効果を示すという報告があった。(Wang et al., 2017) そのため我々のモデルにおいても早急に検討する必要がある。

Strategy for Future Research Activity

分泌型Siglec-9とMCP-1による炎症組織再生型移行を解明するために、その中心となる糖鎖構造を質量分析によって解析し、構造決定を行う。これまでの研究によりCCR2上のN型糖鎖がSiglec-9のリガンド糖鎖になりうることがわかっている。また種々のレクチンによるCCR2上N型糖鎖の構造解析からa2-3結合のシアル酸を含むことも示唆されている。まずは単球系由来CCR2、Tag付きCCR2、組換えCCR2を調整・精製し、質量分析計を用いで糖鎖構造を解析する。またリガンド糖鎖合成責任酵素遺伝子を同定するために、CRISPR/Cas9システムを用いシアル酸転移酵素ST3GalIVとST3GalVI、複合型N型糖鎖伸長に必須なGlcNAc転移酵素MGAT IのKO細胞株をヒト単球様細胞株THP-1を用いて樹立し解析を行う。
ヒトCCR2上N型糖鎖付加ポテンシャルサイトは14番目のアスパラギンのみである。そこでそのアスパラギンの点変異CCR2発現ベクターやCRISPR/Cas9によるKnock-in法によりM2誘導におけるN型糖鎖の重要性を培養細胞の系で解明する。a2-3結合シアル酸特異的SialidaseやN型糖鎖切断酵素PNGaseを用い、その後sSiglec-9/MCP-1によるM2誘導が可能かを形態学的観察やM2マーカー分子(CD206, IL-10, Ym-1, arginase-1)の遺伝子発現変動を解析することにより検討する。さらにSiglec-9/MCP-1による組織再生機構の中でT細胞への影響も確認する。
現在、間質性肺炎モデルと劇症肝炎モデルを用い検討しているが、ovalbuminによる皮膚炎モデルなどでも検討する。

Causes of Carryover

研究にやや遅れが生じたため、最も研究費がかかる質量分析が次年度に移った。次年度では質量分析に加え、マイクロアレイ等研究費がかさむことが予定されているので、この研究費は妥当である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018 2017

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] ASC amino acid transporter 2, defined by enzyme-mediated activation of radical sources, enhances malignancy of GD2-positive small-cell lung cancer2018

    • Author(s)
      Esaki Nobutoshi、Ohkawa Yuki、Hashimoto Noboru、Tsuda Yuhsuke、Ohmi Yuhsuke、Bhuiyan Robiul H.、Kotani Norihiro、Honke Koichi、Enomoto Atsushi、Takahashi Masahide、Furukawa Keiko、Furukawa Koichi
    • Journal Title

      Cancer Science

      Volume: 109 Pages: 141~153

    • DOI

      10.1111/cas.13448

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Glycolipids: Essential regulator of neuro-inflammation, metabolism and gliomagenesis2017

    • Author(s)
      Furukawa Koichi、Ohmi Yuhsuke、Ji Shuting、Zhang Pu、Bhuiyan Robiul H.、Ohkawa Yuki、Tajima Orie、Hashimoto Noboru、Furukawa Keiko
    • Journal Title

      Biochimica et Biophysica Acta

      Volume: 1861 Pages: 2479~2484

    • DOI

      10.1016/j.bbagen.2017.06.007

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2018-12-17  

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