2017 Fiscal Year Research-status Report
胃がん・大腸がんサバイバーコホート研究による、予後改善に繋がる要因の探索
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17K15841
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| Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
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Principal Investigator |
尾瀬 功 愛知県がんセンター(研究所), 遺伝子医療研究部, 主任研究員 (00584509)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | がんサバイバー / 胃がん / 大腸がん / コホート研究 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
胃がん・大腸がんは日本で最も罹患数の多いがんである。加えて、胃がん・大腸がんは他の部位のがんと比較して予後の良いがんである。近年の胃がん・大腸がんの診断・治療の進歩とも相まって、現時点で多数のがんサバイバーが存在し、今後もその数は増えると推定されている。胃がん・大腸がんサバイバーにとって望ましい生活習慣などを明らかにすることで、予後の改善に繋げることができると考えられる。そのため、胃がんまたは大腸がんと診断され、愛知県がんセンター中央病院で初回治療を行う患者を対象としたコホート研究を行っている。治療前・治療後1年、3年、5年時点の生活習慣・社会的要因・心理的要因を自記式質問票で収集し、治療前、治療後3ヶ月、治療後1年時点で血液検体の採取を行うこととした。
平成29年度は研究参加者のリクルートを行った。平成30年2月までで累計313名から研究参加同意を得た。研究参加者からの調査票の回収率も約90％と良好であった。血液試料の提供も同意者の約76％（239名）から得られた。これら参加者から調査票により直接得られた情報のコーディング及びデータベース化と、愛知県がんセンター中央病院のカルテより得られた病期、組織型などの診断情報、治療情報、予後などの収集およびデータベース化を行った。
次年度は本年度収集した血液検体からバイオマーカーの測定を行う。バイオマーカーの測定結果と、本年度整備した調査票による曝露情報データと合わせて解析を行う。これにより、バイオマーカーを用いた、がんサバイバーにおける曝露情報の推定・評価方法を開発する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年2月までに累計で313名の胃がん・大腸がん患者より研究参加同意を取得した。しかし、当院でバイオバンク事業が開始されたことに伴い、本研究での疫学情報収集及び血液試料収集と対象者の多くが重複することとなった。それにより対象者の負担が増大し、同意取得率が低下したため、新規参加者が減少した。新規参加者の募集およびベースライン調査を2018年2月で終了することとしたため、進捗をやや遅れているとした。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究参加者の追跡調査は予定通り遂行する。2019年度は収集した血液試料から各種バイオマーカーの測定を行い、調査票によって収集した曝露情報との比較検討を行い、がんサバイバーでのバイオマーカーを用いた曝露要因の推定を行う。研究の推進において症例数が不足する場合には、2018年度から当院で開始されたバイオバンク事業への参加者の情報及び検体の利用を検討する。
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| Causes of Carryover |
平成29年度に当院でのバイオバンク事業が開始された。本研究の潜在的対象者のほとんどがバイオバンク事業の対象者であり、バイオバンクのための調査票への回答・バンキングのための血液試料の提供などの負担が増えた。その結果、本研究への同意者が減少したため、研究参加者募集及びベースライン調査に必要な金額が減少した。
新たな研究参加者の募集は中止し、その分のリソースを追跡調査に振り分ける。また、収集した血液試料を用いたバイオマーカーの測定項目・測定症例数を増やすことに予算を使用予定である。
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