2020 Fiscal Year Research-status Report
左室駆出率の保たれた心不全における、心臓交感神経活性のPETによる画像解析
Project/Area Number |
17K16470
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
菊池 祥平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (90771709)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 心臓交感神経機能の低下 / 左室駆出率の保たれた心不全 / 心房細動 / β遮断薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に3例のPET検査を実施し、研究計画で予定した20症例のPET検査を完了した。 左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)では、健常者や高血圧患者と比較して、心臓交感神経機能の低下を認め、これは左室駆出率の低下した心不全と同様の結果であった。
また、HFpEFでは心臓交感神経機能の分布が幅広く、機能障害と関係する因子を検討したところ、心房細動を有するHFpEFにおいて、β遮断薬の内服がある群では、β遮断薬の内服がない群と比較して、心臓交感神経機能が有意に高値であった。洞調律のHFpEFはほぼすべての症例でβ遮断薬を内服していたため、内服の有無による比較はできなかった。
以上の結果より、心房細動を有するHFpEFでは、β遮断薬の内服により心臓交感神経機能が保たれる可能性が示唆された。本結果は、第85回日本循環器学会学術集会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度で研究計画で予定した20症例のPET検査を遂行できた。 しかしデータ解析と結果の論文化を完了できず、研究期間を1年間延長した。
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Strategy for Future Research Activity |
データ解析と結果の論文化
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Causes of Carryover |
データ解析や論文作成を完了することができず、次年度に経費を使用する計画とした。
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Research Products
(1 results)