2018 Fiscal Year Annual Research Report
The investigation of innate immune rejection after transplantation of cardiomyocytes derived from induced pluripotent stem cell
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17K16591
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 優貴 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (70793313)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 心筋細胞 / MHC class1 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではMHC適合モデルによる自然免疫応答に伴う移植後拒絶反応が移植細胞の生着に及ぼす影響を検討した。方法としてはC57BL/6由来iPS細胞を心筋細胞へ分化誘導し、心筋細胞シートを作成し、C57BL/6マウスの皮下へ移植した(同種移植)。MHC適合モデルにおけるiPS 細胞由来心筋細胞移植において移植後の全身性NK細胞活性化とそれに伴う移植細胞のNK細胞を介した拒絶反応を認め、それに伴い移植細胞の生着が阻害された。この原因としてiPS 細胞由来心筋細胞上のMHC class1 の低発現やCD226 リガンド(CD112, CD155)、NKG2Dリガンド (RAE-1)の発現を認めた。in vitroではIFN-g添加によりiPS 細胞由来心筋細胞上のMHC class1の発現誘導や、CD226, NKG2Dの阻害により、iPS 細胞由来心筋細胞に対するNK細胞の細胞障害性が抑制された。さらに in vivoにおいてもIFN-g添加によるMHC class1の発現誘導やCD226, NKG2Dの阻害により移植部位へのNK細胞浸潤の抑制、移植細胞のアポトーシスの抑制を認めた。このようにin vivo 移植後のNK細胞による免疫応答が移植後自然免疫応答として移植細胞の生着を阻害しうることが示唆された移植細胞の長期生着にはNK 細胞による自然免疫応答に対する治療戦略が必要であると考えられた。
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