2018 Fiscal Year Annual Research Report
Activation of Ligand-dependent EphB4 signal in glioma cells
Project/Area Number |
17K16636
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
河原 庸介 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (80646688)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | EphB4 / ephrin-B2 / グリオーマ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの結果から、ephrin-B2によるEphB4リン酸化シグナルは、Akt脱リン酸化を介して、既存のグリオーマ細胞株の遊走能・浸潤能を低下させることが確認されていた。またEphB4リン酸化シグナルはEphB4発現量を増加させポジティブフィードバックシステムがあることが示唆された。 本年度はグリオーマ幹細胞株および腫瘍検体での評価を行い、EphB4シグナル作用のさらなる解析を行った。 当院手術摘出検体からグリオーマ幹細胞株(KGS01,06)を樹立した。ephrinB2刺激による細胞形質変化をtranswell migration assay、invasion assayにて確認した。グリオーマ幹細胞株においてもephrin-B2刺激は遊走能・浸潤能を優位に低下させた。 グリオーマ幹細胞株をマウスに植え込んだのち60日後に摘出した標本を用いてEphB4、ephrin-B2の局在を免疫染色にて評価した。腫瘍中心部ではEphB4、ephrin-B2ともに発現を認めたが、腫瘍浸潤部ではEphB4の発現はほとんど認めなかった。ヒトグリオーマ摘出検体40例でも免疫染色を行い同様の傾向を認めた。蛍光2重染色で詳細に確認した。 上記結果より、ephrin-B2依存性EphB4シグナルは、遊走能・浸潤能を抑制する停留シグナルであり、浸潤領域での停留シグナルの解除が腫瘍細胞の周囲組織への浸潤を促進すると考えられた。
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Research Products
(4 results)