2018 Fiscal Year Research-status Report
The evaluation of intraocular pressure following the intentional cyclodialysis
Project/Area Number |
17K16993
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
坪井 孝太郎 愛知医科大学, 医学部, 助教 (00746076)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 意図的毛様体解離 / 低眼圧モデル / 毛様体解離 |
Outline of Annual Research Achievements |
家兎に対して、意図的毛様体解離を作成し、眼圧下降効果を評価し、以下の知見が得られた。0.05mlのヒーロンV(眼科手術用ヒアルロン酸ナトリウム)を使用した毛様体解離では、術前と比較し、術後に一定の眼圧下降効果が得られたが、有意な眼圧下降は1~2週間のみで、術後1ヶ月では術眼と非術眼に有意差は認められなかった。また前眼部OCT検査では毛様体解離の形成は認められたが、毛様体解離の範囲と眼圧下降の相関は認められなかった。また家兎における毛様体解離作成時に、ヒアルロン酸による加圧により頻度は多くないが脈絡膜破裂を生じるリスクが、本検討から明らかとなった。以上より、強膜創からヒアルロン酸ナトリウムを注入することで、意図的毛様体解離を作成することが可能であったが、一定範囲の毛様体解離を再現性を持って作成することは、現在行っている手法ではやや困難である可能性が示唆された。そのため、より安全かつ再現性を高める手法の検討を行った。まず術中の毛様体解離作成に使用するヒアルロン酸ナトリウム量に応じた術前低眼圧状態を作成してから、意図的毛様体解離作成を行った。また眼内観察下にて照明付きカテーテルデバイスを用いた毛様体解離作成をすることで、脈絡膜破裂のリスクを低減し、毛様体解離を作成することが可能であった。また眼内観察下での作成により、毛様体解離範囲の再現性も高まると考えており、今後は毛様体解離範囲の定量的評価にて再現性の評価を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
家兎において意図的毛様体解離を作成し、術後の眼圧下降の観察においても、術眼の有意な眼圧下降を得ることが出来た。一方で、再現性や手術合併症(脈絡膜破裂など)のさらなる低減のために、直接観察下での実施が必要であると考え、手技の改良を行っている。現在のところ、術中の毛様体解離作成に使用するヒアルロン酸量に応じた術前低眼圧状態を作成し、眼内観察下にて照明付きカテーテルデバイスを用いた毛様体解離作成をすることで、脈絡膜破裂のリスクを低減し、毛様体解離を作成することが可能であることが分かった。今後作成した毛様体解離の定量的評価を行い、再現性の評価を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、眼内観察下にて照明付きカテーテルデバイスを用いた毛様体解離作成をすることで、脈絡膜破裂のリスクを低減し、毛様体解離を作成する手技の開発を行っている。また作成した毛様体解離範囲の定量的評価を行い、再現性の評価も行っている。そのため、作成手技の再検討、意図的毛様体解離作製物質の検討のため、長期間の眼圧下降効果評価実験が遅れており、多数症例、長期観察実験の開始が遅れている。
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Causes of Carryover |
昨年度までの実験結果より、手術手技の見直しを行う必要性が生じた。そのため、現在手技の改良を行っており、長期間の眼圧下降効果評価実験が遅れてい、多数症例、長期観察実験の開始が遅れている。今後より新しい手技を用いた、多数の兎眼に対する実験を計画しており、次年度使用額が生じた。
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