2019 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of microRNA related to osseointegration
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17K17174
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岩脇 有軌 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (10754624)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | microRNA / チタン / 表面処理 / 骨芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
microRNA (miRNA)はmRNAの切断や翻訳抑制を行い、多くの生理現象へ影響を与えている。一方、チタンと骨が結合するオッセオインテグレーションには骨芽細胞の接着・分化・増殖が関与しているが、全ての分子機序が解明されておらず、そこにはmiRNAの遺伝子発現調節が関与している可能性がある。本研究は、異なる表面性状のチタンディスクでの骨芽細胞のmiRNA発現変動を確認することでmiRNAがオッセオインテグレーションにおけるシグナル分子の一つであることを検証し、オッセオインテグレーション獲得の指標または促進させる薬剤標的としてのmiRNAの可能性を探ることが目的である。 本年度は、まず前年度までで確認した候補miRNAのうち、3種類の異なる表面処理を行ったチタンディスク全てにおいて発現変動を認めるmiRNAをGene Springで解析した。ここでは発現上昇するmiRNAが22種類、発現低下するmiRNAが25種類同定でき、RT-qPCRにより発現変動の確認を行った。次に、Target Scanにて標的mRNA候補を検索・予測を行った。 また、miR-671-5pについての検討も行った。miR-671-5pは我々の以前の研究より高齢者唾液中に多く含まれることが分かっており、口腔関連細胞への影響を考えている。マイクロアレイ解析において候補とはならなかったが骨芽細胞中に発現しており、細胞への影響が考えられる。そこで骨芽細胞中にmiR-671-5p mimicをTransfectionし、その細胞増殖をMTT assayにて検討した。また、miR-671-5pの標的候補の一つであるCamkk2についてRT-qPCRにてその発現変動を確認した。 以上より、本年度の研究では異なる表面性状のチタンディスク上での骨芽細胞のmiRNA発現変動を確認し、その標的について検討することが出来た。
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