2021 Fiscal Year Research-status Report
トランスプロフェッショナル教育モデルを用いた卒前医学教育プログラム開発とその検証
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17K17586
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 淳一 東北大学, 医学系研究科, 講師 (80643329)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地域医療 / リーダーシップ / グループ学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度までは医学部1年生を対象にした半年間のプログラムを行ない、単発で地域医療に興味・関心を高めるための講義・教育企画を行った。実施の中で、改善・改良すべき点が認められ、良い点として、グループワークの中でのゲームによる擬似体験が協調性向上につながった可能性があり、その点を継続し、プロダクト作成のチームで行う際に、リーダーの役割を意識して、決めていくもので、リーダーシップの醸成を行うことを意識したプログラムを検討した。 しかし、予定していたプログラムがコロナウイルス感染に伴い、大学での対応指示、また受け入れ先の地域での対応が困難になり、実施を見送った。2020年度はオンラインICT化に携わる機会が多くあり、オンラインでも実施できるようなプログラム作成の知見を得た。キャリア教育においてもオンライン授業を行い、複数の講師が全国から参加し、運営を行うことを実施し、様々なツールを用いて、学生とのやりとり、グループ学習の経験を行った経験を踏まえ、2021年度もコロナ感染が引き続き蔓延し、オンラインでの教育プログラムを実施した。参加した学生同士の協調性・リーダーシップに関しては、既存の尺度では、従来の実地型のプログラムと比べて、有意差はないものの成長できたことを確認できた。しかし、地域への関心や問題指摘という点に関しては、明らかな変化が認められなかった。 現地に行けないため、地域の課題について、講師や地域協力者からプレゼンを行い、地域のことをコンパクトに理解することができたものの、参加者自身の実体験から理解できるものではないという点が変化に至らなかったところがあったかと考えた。 さらに来年度まで延長し、オンラインでの実践をさらに改善し、地域への興味を持たせるためにどのようなことができるか、協力者の意見をもとに実践する予定であり、これまでの教育活動に関しての論文化を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染蔓延による学内対応でエフォートが割かれたこと、また学生への参加者募集が難しくなり、プログラム実践が進めることが困難になった。 しかし、ワクチン普及に伴い、感染防御に配慮することで、実践が昨年度より実践しやすくなったため、より多くの実践を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、大学での講義を実際の地域の問題を解決するPBL・ゲーム学習にシフトを移したが、地域での実践ができなかった。ワクチンが普及したこともあり、今年は地域にでることを考える。またオンラインでの対応が可能かどうか確かめるために、単に講演を行うだけでなく、動画・ARなども活用して、地域での実践をイメージさせる。また地域での実践に関して、事前に課題を形成することで、問題解決の時間を多くとることで、対話の時間を増やす。その結果として、地域・学習者双方にとって、成長・改善の効果が期待でき、その測定を行う。 さらに台風災害の影響やコロナウイルス感染状況は、これまでの教育活動とは状況が違うが、外部からのボランティアの存在、感染時での対応も含め、地域の住民の交流をもって、学ぶべきことが増えることが予想されるので協力を依頼する予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度はコロナ感染により十分な教育活動、参加者が予定より少ないため、次年度に向けて残額が発生した。 そのため、2022年度に再度教育プログラムを実施し、その教育プログラムにかかる費用、ならびにそれらの成果をまとめた論文投稿・学会発表に用いる予定である。
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[Journal Article] COVID-19 Transmission at Schools in Japan2021
Author(s)
Akaishi Tetsuya、Kushimoto Shigeki、Katori Yukio、Sugawara Noriko、Igarashi Kaoru、Fujita Motoo、Kure Shigeo、Takayama Shin、Abe Michiaki、Tanaka Junichi、Kikuchi Akiko、Abe Yoshiko、Imai Hiroyuki、Inaba Yohei、Iwamatsu-Kobayashi Yoko、Nishioka Takashi、Onodera Ko、Ishii Tadashi
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Journal Title
The Tohoku Journal of Experimental Medicine
Volume: 255
Pages: 239~246
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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