2018 Fiscal Year Research-status Report
Mechanisms of disease progression triggered by persistent Akt activation in retinopathy of prematurity
Project/Area Number |
17K17859
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福嶋 葉子 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70647031)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 網膜血管新生 / Aktシグナル / ノンコーディングRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
虚血を契機に発現が上昇する血管内皮増殖因子(VEGF)を培養ヒト臍帯静脈血管内皮細胞に長期に作用させると、下流のシグナル伝達分子であるAktの持続リン酸化が誘導されることを、我々は初めて見出した。Aktの持続リン酸化を制御する因子はこれまで知られていない。そこで、Aktリン酸化の持続活性が誘導される時期特異的に発現の上昇もしくは低下する遺伝子を網羅的遺伝子解析から抽出し、候補遺伝子を探索した。これらの候補遺伝子群のうち、qRT-PCR法により変動が確かめられた長鎖ノンコーディングRNA(endothelial long non-coding RNA: e-lncRNA)を内皮細胞から単離することに成功した。平成30年度はこのe-lncRNAの機能解析を実施した。とくに、e-lncRNAを過剰発現させた培養内皮細胞を用いてウエスタンブロッティング法によるAktの活性評価およびRNAプルダウンアッセイによるAktとの相互作用を解析した。e-lncRNAはAktのリン酸化を誘導し、リコンビナントAktタンパク質や内皮細胞の内在性Aktタンパク質のどちらにも結合できることが明らかになった。さらにアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)によってe-lncRNAの発現を抑制することでAktの持続活性を抑制しており、e-lncRNAがAktの持続活性の制御因子である可能性が示唆された(論文準備中)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は新規に同定したe-lncRNAを血管内皮特異的に過剰発現するマウスを作成し、表現型を解析する。さらに、このマウス網膜においてe-lncRNAをASOで抑制することが病態の改善につながるか検証する。
|
Causes of Carryover |
動物施設における交差感染の可能性のため、マウス飼育費などが予定より少なくなったため、次年度に繰り越して本年度予定していた実験を実施する。
|
Research Products
(5 results)