2021 Fiscal Year Research-status Report
希望を育てる学校教育の検討―教師・子どもの評価行動に着目して
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17K18206
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
鳥越 ゆい子 帝京科学大学, 教育人間科学部, 准教授 (60550267)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 希望 / 学級内の相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「いま、なぜ我が国の若者・子どもたちが希望を持てないのか」という問いに対し、教育社会学の立場から取り組み、子どもの希望を損なわずに育てる学校の教育方法について明らかにするよう試みることである。 令和3年度は、昨年度より着手しているデータの分析・整理・執筆作業を引き続き行った。 具体的には、3つある。 1つは、教室内の教師・子どもによる評価行動の抽出と子どもへの影響に関するものである。ゴフマンの相互作用論の先行研究について整理をおこなった。2つめは、子どもが能動的に学習するための仕掛けに関するものである。「希望(Hope)」を育てることに注力し、成功しているエドビジョン型PBL実践校への現地調査の結果の整理をおこなうとともに、その実践方法についての論文を執筆途中である。今年度は特に、大学の授業において、同様の実践が可能かどうかについて、実践的に検討をはじめた。今年度は、試行的におこなったに留まるが、次年度は学習者の意識調査もおこない、データを収集し分析につなげていく予定である。3つめに、日本の若者の希望の抱き方とその要因に関する分析をすすめている。学校段階などにより、傾向が異なり、要因が多義的であることが伺えた。そのため、やや苦戦しているが、今後整理をしながら分析をすすめていきたい。 以上をさらに、まとめながら、今後も本研究の目的である、子どもの希望を損なわずに育てる学校の教育方法について、検討を深めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大により、予定していた調査をおこなうことはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症がおさまる気配が見えないことから、当初予定していた現地調査から、大規模な意識調査へ調査方法を変更予定である。 それにより、今年度のうちに研究成果をまとめたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大のため。 今後、対面を避けて調査が可能な大規模質問紙調査の実施に方向転換予定である。
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