2019 Fiscal Year Annual Research Report
Creativity oriented theory of consciousness based on art
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17K18465
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
郡司 幸夫 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40192570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 恭子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (00725343)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 創造性 / 天然知能 / 日本画 / デュシャン / 意思決定 / 受動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究が当初掲げた目的は、「創造性に根幹を持つ意識の理論を、芸術作品の分析と実装を通して、哲学的に明らかにし、「創造性とは何か」という問いに、終止符を打つこと」であった。この目的のために、藝術作品に認められる、受動的能動、能動的受動の関係を詳細に評価・吟味し、作品全体に通底する、受動・能動の不断の交錯・転倒の構造を解読することで、郡司が推論モデルから抽象される予察的モデルを提案し、中村・郡司で作品分析を進めることが計画された。 この計画は、当初の予定以上の成果をあげたと言える。創造性に根幹をもつ意識の理論は、現代芸術家マルセル・デュシャンにおける「芸術係数」に範を求めながら、創造性に根幹を持つ意識=認知のモデル、「天然知能」として実装された。「天然知能」は、与えられる刺激=問題と、それに対する認知=解答との関係を解体し、受動的であるはずの問題と、能動的であるはずの解答を、より不分明でありながら懐疑する、能動的受動を担う問題、受動的能動を担う解答という二者に置き換え、両者の動的連鎖によって、外部を受け入れる装置として、定義された。それは創造を、わたしの内部ではなく、徹底して受動的なわたしが外部に求め、その構えを技術=業として構想することだった。これは一般書『天然知能』(講談社)として著され、その認知におけるモデルは英語専門雑誌で発表された。 「天然知能」の芸術作品における分析は、既存の作品の分析ではなく、むしろ「天然知能」を基礎に中村が絵画作品を制作する形で進められた。この経過と作品分析は『TANKURI:創造性を撃つ』(水声社)によっても発表された。すなわち、創造=意識の理論と実践は、「天然知能」の実装形式と日本画的実践によって完成したのである。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Extended Bayesian inference incorporating symmetry bias2020
Author(s)
Shinohara, S., Manome, N., Suzuki, K., Chung, U-i., Takahashi, T., Gunji, Y-P., Nakajima, Y., Mitsuyoshi, S.
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Journal Title
BioSystems
Volume: 190
Pages: 1-32
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Book] Swarm Intelligence: From Social Bacteria to Human2020
Author(s)
Gunji, Y.P., Murakami, H., Niizato, T., Nishiyama, Y., Enomoto, K., Adamatzky, A., Toda, M., Moriyama, T. & Kawai, T
Total Pages
190
Publisher
CRC Press
ISBN
0367137933
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