2017 Fiscal Year Research-status Report
ホログラフィー技術を用いたコンタクトレンズ型ディスプレイの実現方法の提案
Project/Area Number |
17K18872
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
高木 康博 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50236189)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | コンタクトレンズ型ディスプレイ / ホログラム / 拡張現実 / シースルーディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) スケールアップ光学系の作製:表示原理の確認のために、スケールアップ光学系を作製した。空間光変調器には、市販の透過型の液晶素子を用いた。偏光板とレーザーバックライトの代わりに、偏光ビームスプリッタと1/4波長板を用いた。本研究で用いる空間光変調器としては位相変調型が適しているが、透過型ではツイストネマティック液晶を用いたものしか存在しないため、入射光を円偏光とすることで擬似的に位相変調を実現した。1/4波長板により円偏光を作り出した。外界からの光には回転方向が逆の円偏光を与えることで、空間光変調器で変調されないようにした。目を模したレンズとイメージセンサを用いて、網膜像を評価した。 (2) 位相型ホログラムの計算法:本研究では、位相型ホログラムを用いることで光の吸収をなくし、外界からの光をシースルーして見ることを可能にする。通常の振幅型ホログラムでは共役像やゼロ次光などの不要光が発生するのに対して、位相型ホログラムは光の波面を直接制御するため不要光が生じない。しかし、物体からの波面の振幅を単純に1にして位相化を行うと、再生像の画質が低下する。そこで、本研究では、フーリエ反復アルゴリズムを用いて、再生像の画質向上を実現した。これは、ホログラムと再生像の間にフーリエ変換の関係があることから、フーリエ変換と逆フーリエ変換を繰り返し行い、ホログラム側では振幅を一定とする拘束条件を与え、再生像側では強度分布を目的画像とする拘束条件を与える方法である。 (3) 光学特性の評価:ホログラムの再生像に対して、画質と回折効率について評価を行なった。同時に、シースルー画像に対して、画質と透過率について評価を行なった。特に、偏光状態が与える影響について評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、研究を遂行することができた。具体的には、以下の3点について研究を行なった。 (1) スケールアップ光学系の作成:空間光変調器として市販の透過型の位相変調素子を用いて、スケールアップ光学系を作製して、表示原理の有効性を確かめた。 (2) 位相型ホログラムの計算法:本研究では、外界からの光をシースルーして見ることを可能にするため、位相型ホログラムを用いるが、その計算法としてフーリエ反復アルゴリズムを適用して、実際に再生像を得ることができることを示した。 (3) 光学特性の評価:ホログラムの再生像の画質と、シースルー画像の画質と透過率について評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は当初の研究計画通りに研究を実施することができたので、平成30年度についても当初の計画通り研究を進める予定でいる。
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Research Products
(1 results)