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2017 Fiscal Year Research-status Report

Sound field modelling on the basis of in-situ measurement of boundary conditions using a parametric loudspeaker

Research Project

Project/Area Number 17K18920
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

坂本 慎一  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80282599)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 武岡 成人  静岡理工科大学, 理工学部, 講師 (30514468)
Project Period (FY) 2017-06-30 – 2019-03-31
Keywordsパラメトリックスピーカ / 音響インピーダンス / 音場モデリング
Outline of Annual Research Achievements

通常のスピーカでは実現不可能な狭指向性を有するパラメトリックアレイスピーカを室の音響的境界条件計測に応用し,現場における高精度な音響境界条件測定法を提案し,当該計測手法を用いて実際の室の境界条件をくまなく推定し,計測結果を3次元波動音響シミュレーションに組み込むことによって高度な3次元音場モデリングを行う方法を示すことを目的として研究を行っている。このようなシステムを実現するため,本年度は低周波数帯域の計測精度向上に関する検討を行った。パラメトリックスピーカを音源として用いた場合に低周波数帯域に計測誤差を生む原因として,高音圧の超音波がマイクロホンの振動面に到達した場合に局所的なひずみを引き起こす,いわゆる「擬音」の影響が考えられた。そこで,この影響を軽減するための手法として,音源スピーカに工夫を施した位相反転信号の利用と,受音点に近い空間位置における超音波領域の音波強度を弱めるフォノニック結晶による物理的音響フィルタの利用を試み,実験的検討を行った。代表的な吸音材料であるグラスウールを対象として垂直入射音響インピーダンスおよび垂直入射吸音率を現場測定したところ,800Hz以上の周波数領域では計測精度の改善が見られた。また,本計測手法によれば対象壁面からの主応答と,対象面以外の境界からの不要な音波の分離がしやすく,分析が容易となる特徴があることを示した。しかしながら,当初目標としていた250Hz以上の周波数領域での精度向上には至らず,今後の検討課題として残された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度,①低周波数領域における信号強度の増幅を目的とした音源装置の試作,②長い時間遅れをもつ反射波による音響的境界条件の計測法の検討の2点を掲げて研究を開始した。①音源装置の試作については,信号強度の増幅,位相反転信号の放射角度制御等の諸機能を強化した装置の試作を行うことができ,一定の成果が得られた。しかしながら,250Hzを加減周波数とすることを目標として検討した低周波数領域における音響インピーダンス精度向上については,今年度検討した,低周波数帯域におけるエネルギの増大,および位相反転信号,フォノニック結晶による超音波領域の音波強度の低減では十分な効果を得ることができなかった。そのため,②長い時間遅れをもつ反射波による音響的境界条件の計測法の検討を行うまでに至らなかった。

Strategy for Future Research Activity

パラメトリックスピーカを音源として用いた音響インピーダンスの計測において,低周波数帯域における精度をさらに向上させる手法を見出すことが基本的に重要である。本年度改善策として試行した,位相反転信号およびフォノニック結晶による物理的音響フィルタの利用をベースに,さらなる精度向上の方策を探る。精度低下の大きな要因となっている擬音について,その物理的発生メカニズムを明らかにすることも必要であるので,理論と実験に基づいた検討を引き続き行う。

Causes of Carryover

本年度,実験設備の整備及び物理実験用物品の購入のために物品費が予定よりも大きくなったが,その一方で旅費の支出が予定よりも少なかったため,次年度使用額が生じた。次年度は,計画的に旅費として消化するとともに,実験的検討を行うための物品費としても有効に利用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017

All Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] パラメトリックスピーカを用いた建築音響材料の音響特性計測手法に関する検討2017

    • Author(s)
      菅原彬子, 李孝珍, 坂本慎一, 武岡成人
    • Organizer
      日本建築学会大会2017年(中国)
  • [Presentation] パラメトリックスピーカを音源とした建築音響特性の計測における超音波の低減に関する検討2017

    • Author(s)
      菅原彬子,李孝珍, 坂本慎一, 武岡成人
    • Organizer
      日本音響学会2017年秋季研究発表会
  • [Presentation] A study on the measurements of the absorption coefficient by using a parametric loudspeaker2017

    • Author(s)
      Akiko Sugahara, Hyojin Lee, Sakamoto Shinichi, Shigeto Takeoka
    • Organizer
      Inter-Noise 2017, Hong-Kong
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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