2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of amyloid fibrillation using Rheo-NMR and development of a new Rheo-NMR instrument
Project/Area Number |
17K19196
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菅瀬 謙治 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00300822)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | Rheo-NMR / タンパク質 / アミロイド線維 |
Outline of Annual Research Achievements |
Rheo-NMR装置の開発を継続した。Rheo-NMRとは剪断流を発生しながらNMR測定ができる装置のことである。剪断流によりタンパク質がアミロイド線維化するため、Rheo-NMRを用いるとまさにアミロイド線維化している最中のタンパク質の状態や構造をリアルタイムかつ原子レベルで解析できる。 開発に取り組んだRheo-NMRでは、5mmφのNMR管に3mmφのガラス棒を挿入し、NMR管だけを回転することによって剪断流を発生させる。NMR管に挿入するガラス棒は、NMR磁石のサンプル導入口の内部にちょうど収まる外径の樹脂性棒に接続し、その位置を固定している。ここにおいて、本来はガラス棒がNMR管の中心に位置しないといけないのだが、それが中々達成できなかった。詳細な調査の結果、NMR磁石のサンプル導入口が真円でなく、若干歪んでいることが分かった。そのためRheo-NMR装置をNMR磁石に導入する向きを常に一定にし、そのときにだけ正確に中心が揃うように調節した。また、MRイメージングのテクニックを使うことによって、NMR管内の水のイメージングを行い、この3次元イメージからガラス棒がNMR管の中心に位置しているかどうかを実測できるプロトコルを確立した。 さらに、ガラス棒の底部とNMR管の底部の隙間を大きいと磁場の均一性が乱れてNMRシグナルが広幅化することが分かった。そこで、この隙間の調整を容易にできるようにRheo-NMR装置の丈夫にダイアル式のネジを設置した。これによって隙間を最小限にすることが容易にできる。また、上記のイメージングを用いるとこの隙間を視覚化することができる。 このような開発を進め、Rheo-NMR装置を完成させた。この装置については特許を出願した。
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Research Products
(9 results)