2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the principle of alternative mRNA splicing evoked by calcium signaling.
Project/Area Number |
17K19232
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
増田 誠司 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (20260614)
|
Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
|
Keywords | mRNA / カルシウム / スプライシング |
Outline of Annual Research Achievements |
カルシウムは、細胞内セカンドメッセンジャーの1つである、そのシグナルの一部は核に伝えられて特異的な遺伝子群の発現を促進する。これまでカルシウムシグナルによる遺伝子発現はもっぱら転写のレベルで解析されてきた。 mRNAの選択的スプライシングは、ゲノムにコードされる遺伝子の数を遙かに超えた数のタンパク質を発現させるメカニズムであり、選択的mRNAスプライシングを受ける遺伝子の数は、生物の高等化や複雑化に伴って多くなる。このため、選択的mRNAスプライシングは生物進化を理解する上で重要な研究課題と捉えられている。加えて、選択的mRNAスプライシングヒト遺伝病の原因究明や治療法開発の鍵となると考えられており、その分子機構の解明は大きな関心を持たれている。しかし、ヒトにおける選択的スプライシングの分子機構は十分にわかっていない。また、カルシウムシグナルとのクロストークについても知られていなかった。本研究は、カルシウム代謝と連動した選択的mRNAスプライシングの分子機構を明らかにする。 ヒトにおけるmRNAの選択的スプライシングの新規因子としてCHERPがカルシウムシグナルに応じて新たな分子機構により制御する可能性を見いだした。CHERPの制御するmRNAを網羅的に解析するために次世代シークエンス解析を実施した。rMATs解析によりCHERPが制御する選択的スプライシングについての情報を取得し、続いて解析の正確さについてRT-PCRにより確認した。その後、CHERPが制御するRNA情報についてさらに解析を進めるために、ミニ遺伝子を作成して、CHERPにより制御されるRNA領域を同定した。また細胞内カルシウム誘導剤によってスプライシングが変化するmRNAについて網羅的に解析している。
|
Research Products
(10 results)