2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K19248
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
有田 正規 国立遺伝学研究所, 情報研究系, 教授 (10356389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 武士 国立遺伝学研究所, 情報研究系, 助教 (10378531)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | ビフィズス菌 / 乳酸菌 / 全ゲノム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年に見出したLactobacillus paragasseriは新種であることが国際的に認められた。当該種にはガセリシンTおよびアシルホモセリンラクトン分解酵素の遺伝子配列が高い頻度で保存されている。抗菌スペクトルを調べたがL. delbrueckii subsp. bulgaricusやL. dextrinicus、Ruminococcus gnavus程度にしか活性がみられなかった。そのため後者のラクトン分解酵素に注目して解析を継続している。また、ボローニャ大学(イタリア)と共同でコウモリの糞便由来のビフィズス菌8株を全ゲノム解析し、ゲノム全体の類似指標であるANIやハウスキーピング遺伝子を用いて系統関係を明らかにした。うち2株が新種とみなせるため、論文を準備中である。また複数種の猿の糞便由来のビフィズス菌ゲノムも解析している。そのうちゲラダヒヒ(草食)については新種提案の論文を投稿した。雑食のサルの場合、ゲノムに特徴を見つけることが難しいと思われる。糖鎖の分解酵素に注目して解析を継続している。高等動物にはそれぞれの種に特化したビフィズス菌が存在すると考えられるが、糖鎖関連の酵素にホストを決定するメカニズムが見いだせるかどうか検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ボローニャ大学とはMOUを締結し、密に連携して論文を共同執筆している。 そのほか東京農業大学、NARO畜産草地研究所など多くの研究者と共同研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き多くの研究機関と共同研究を進める。新種提案の論文は多く出せると思われるが、そうした発見をルーチーンにできる計算基盤や進化的な意義といったメタレベルの解析を中心に進めたい。
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Causes of Carryover |
研究に参加している大学院生をボローニャ大学に派遣しているが、2018年度は派遣の旅費等を全て学生が所属する総合研究大学院大学にて負担してもらえたため、予定していた旅費が不要になった。2019年度にも再びボローニャ大学に派遣するため、そのための経費に利用する予定である。また投稿する論文の出版費用を全てボローニャ大学側で負担してもらっているため、出版経費も0になっている。2019年度はバイオインフォマティクスを中心にした論文を執筆して当方で論文費用も負担する予定である。
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[Journal Article] Lactobacillus paragasseri sp. nov., a sister taxon of Lactobacillus gasseri, based on whole-genome sequence analyses2018
Author(s)
Tanizawa Y, Tada I, Kobayashi H, Endo A, Maeno S, Toyoda A, Arita M, Nakamura Y, Sakamoto M, Ohkuma M, Tohno M
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Journal Title
Int J Syst Evol Microbiol
Volume: 68
Pages: 3512-3517
DOI
Peer Reviewed
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