2021 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of "Simple Suspension method Guideline" for safe and reliable tube medication administration.
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17K19840
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
倉田 なおみ 昭和大学, 薬学部, 客員教授 (40439401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 努 昭和大学, 薬学部, 准教授 (20773930)
柴田 佳太 昭和大学, 薬学部, 准教授 (50727328)
熊木 良太 昭和大学, 薬学部, 助教 (70789916)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 錠剤粉砕 / 脱カプセル / 簡易懸濁法 / マニュアル / オキシコドン / 血中濃度測定 / テモカプリル / ヒト臨床試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
経管投与する際に錠剤粉砕が一般的に行われるが、様々な問題が生じている。近年、錠剤を粉砕しない簡易懸濁法が普及しているが、間違った簡易懸濁法が実施されている現状も戒めない。そこで簡易懸濁法を誰でも正しく実施できるガイドライン作成を目的とし、①文献評価②簡易懸濁法マニュアルの作成③エビデンスが不十分な課題に関する研究(ラットにおける血中濃度の測定(H29ヒト対象に変更))④麻薬投与時の検証等を実施計画とした。 ①委員会を設置して67論文を評価したところ、エビデンスレベル分類1a(ランダム化比較試験のメタアナリシス)~3(ケース・コントロール研究)0件、4(対照群を伴わない研究)5件、5(症例報告)17件、6(専門家個人の意見)45件であり、推奨の強度分類グレードA(行うよう強く勧められる)0件、B(行うよう勧められる)9件、C1(行うことを考慮してもよいが,十分な科学的根拠がない)55件、C2(科学的根拠がないので,勧められない)2件、D(行わないよう勧められる)1件であった。以上の結果よりガイドラインの作成を断念し、正しい簡易懸濁法を普及するマニュアルとツールを作成することとし、簡易懸濁法の動画2本(70分と20分バージョン)を作成し、全国79大学及び老人健康保険施設40施設に配布した。 ②2017年「簡易懸濁法マニュアル」(じほう社)、2020年「内服薬経管投与ハンドブック(第4版)」(じほう社)を出版した。2021年海外学会発表、英語論文が受理された。 ③ヒト血中濃度に関するエビデンスが皆無だったため、「テモカプトリルと酸化マグネシウム併用時の簡易懸濁法および粉砕法が薬物動態に及ぼす影響」に関しヒト臨床試験を実施し、学会や論文で発表した。 ④オキシコドン徐放性カプセルを対象薬としプロトコールを作成したが、原薬調達に時間を要し、ようやく入手でき現在継続研究中である。
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