2018 Fiscal Year Research-status Report
Organized research on computational complexity via algebraic geometry
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17K19954
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
徳山 豪 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (40312631)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 計算理論 / 代数幾何学 / 群の表現論 / 計算複雑度 |
Outline of Annual Research Achievements |
数学と計算理論の融合に向けて、特に数学の群論及び表現論における最先端研究者及との共同研究体制を築くため、セミナーを開催し、計算理論の研究者と相互に専門知識を交換し、新しい学術としての萌芽を追求している。特に中心的な課題として、GCT(幾何学的計算複雑度理論)に関する展望の意見交換を行った。 特に、GCTに関する世界的な最先端の研究者であるドイツマックスプランク情報研究所のChristian Ikenmeyer博士との連携を行い、本年度は、Ikenmeyer博士が企画した代数幾何学と計算理論のジョイントワークショップに、研究協力者の有木(大阪大学)、西山(青山学院大学)、玉置(京都大学)、垂井(電気通信大学)と参加し、徳山、有木、西山、玉置が講演を行った。講演題目は、徳山豪: Deformation of Determinants and Related Combinatorics and Computation, 西山享: Robinson-Schensted Correspondence and Flag Varieties, 有木進: The RSK correspondence and its variants in the light of crystal graph theory, 玉置卓: Beating Brute Force for Systems of Polynomial Equations over Finite Fieldsであり、本萌芽研究の土台の下に得られたものである。これらの成果は、研究協力者たちがそれぞれ論文の専門誌への投稿の準備を行い、一部はプレプリントの形での公開をすでに行っている。また、徳山は、本ワークショップでの講演をさらに進め、λ行列式を用いた新たな定式化の検討を開始しており、厳密な証明を与えたのち、論文投稿の準備をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Christian Ikenmeyer博士との共同研究をはじめとして、今年度参加したワークショップで多くの研究者と意見交換を行い、世界の動向の情報収集ができ、また、研究協力者それぞれがこのプロジェクトに関連する研究成果を学会発表できる段階まで研究を進めることができており、今後の発展に十分に期待を持つことができる。本テーマに関しては、わが国で他に研究グループがなく、本プロジェクトは、その重要性と革新性の萌芽をすでに見せ始めており、順調に発展していると考える。 なお、研究代表者の徳山は関西学院大学に移籍したため、セミナーの場所を今後東京大学から関西に移す可能性があるが、そのための場所の確保や研究設備の補填なども行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度であり、また、研究代表者の徳山が関西学院大学に移籍したため、関西においてセミナーを継続するとともに、Ikenmeyer博士をはじめとした海外研究者を招聘して小規模ワークショップを開催する予定である。また、徳山が現在研究を開始しているλ行列式を用いた群論の公式のクリスタル基底への拡張をさらに発展させ、論文誌等への投稿を行う予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は1月にドイツで開催されたワークショップへの旅費のために経費を節約していたが、予想よりも旅費がかからなかったため、次年度に日本で国際ワークショップを開催するための経費に使用する。
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Research Products
(3 results)