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2019 Fiscal Year Research-status Report

科挙・華僑・家族の歴史データから探る教育システムの解明

Research Project

Project/Area Number 17K19994
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

倉橋 節也  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (40431663)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉田 健一  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (40344858)
津田 和彦  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (50302378)
Project Period (FY) 2017-06-30 – 2021-03-31
Keywords教育システム / シミュレーション / 家族システム
Outline of Annual Research Achievements

本年度は,複雑システムにおけるモデルパラメータの推定と変数選択を効率的に行うためのアルゴリズムについての研究を実施した.また,逆シミュレーション学習によるエージェントモデルのパラメータ推定手法の手法を,実際の社会システムを対象に適用事例を作っていくことを主に行った,1)都市動態モデル,3)組織多様性モデルについて検討した,
1)変数選択モデル エージェントモデルでは,多数の変数を扱うことになるが,それらを網羅的に探索して適切な値を求めることは,計算資源の課題から困難な場合が多い,また,取り扱う変数も削減することが,モデルの簡潔さとシミュレーション結果の解釈において,重要となる.実データを適用する場合においても,大量かつ複雑なデータの獲得と蓄積が進み,重要な変数を選択する手法の重要性が高まっている.そこで,実数値遺伝的アルゴリズムを用いて,同一世代内の遺伝子の分散を活用した変数選択手法を提案し,パラメータ推定と変数選択の両方に対応できることに成功した,
2)都市動態モデル 中世において都市の集中化は始まっており,人口の増加に伴う流動化が移民の増加へと拡大している.このスプロール化した都市がどのように発生するのかを解明することは,華僑の発生と都市構造との関係を知る上で重要となる
3)組織多様性モデル 少子高齢化が進む日本では,労働力を確保するために働き方,働く人が多様化している.海外からの労働者を受け入れることは,事務職においても今後増えることが予想され,オフィスにおける多様性のマネジメントが課題となるそこで,多様性を定量化するフォールトラインの考え方に基づき,日本の組織を対象にした実態調査の結果を用いて,組織の多様性と成果関係をエージェント・ベースモデルによって明らかにした.多様性はフォールトラインの強さとサブグループ数によって成果への影響が異なることがが明らかになった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ベトナム,シンガポール,マレーシアの華僑の族譜を収集することを通して,中国と東南アジアの人の流れを解明するデータベースの作成が進行中である.近世の漢字を用いた族譜の解読に時間がかかっているが,正確な家系図をデータベース化する作業は順調に進んでいる.一方で,他の主要な華僑国である,インドネシアとタイの調査はこれからであり,またオランダをはじめとする東南アジアからの移民を多く受け入れた欧州の調査も,新型コロナウイルス感染症の影響で,進んでいない.これらについては,本年度中の調査を目指しているが,不可能な場合は,すでに収集したデータのみを用いて,シミュレーションモデルを構築し,分析を進める予定である,

Strategy for Future Research Activity

エージェントベース・データ同化モデルを,統計分析ソフトRとNetLogoも用いて構築する予定である.基礎的なモデル構築は完了しており,今年度は実数値遺伝的アルゴリズムを用いたモデルパラメータを同定するモデルを構築する.この手法は,実社会で観測されたデータを用いてモデルパラメータを決定するものである.また,進化計算手法を結合することで,ルールベースのモデル推定を行うことが可能であるため,これらの手法を用いて以下の研究を行う予定である.
1)感染症モデルへの適用
感染症を対象としたシミュレーションモデルを構築する予定である.人の移動が広範囲・高頻度で発生する華僑社会では,歴史的に感染症の影響によって,人的・経済的損失を被ってきた.当時の医療政策決定者がどのような現象に着目し,可能な政策変数をどのように操作してきたのかを推定することは,華僑移民の流れを解明する上で重要である.政策立案や政策決定者の意思決定を解明することを目的としたゲーミング・シミュレーション環境を構築し,実際の感染事例データから,感染拡大・防止の予測モデルを構築する.
2)華僑教育モデルの構築
複雑二重ネットワークを用いた知識教授モデルの構築を行う.適応学習を伴う複雑な二重構造ネットワークの教育シミュレーションを提案し,知識伝搬学習環境の効果を検証する.複雑な二重構造ネットワークの教育シミュレーションは,学習環境における学習効果を検証する方法であり,シミュレーションモデルには、内部ネットワークとソーシャルネットワークを実装する予定である.

Causes of Carryover

親族(母親)の緊急入院に伴い介護が発生したことで、最終年度の研究に遅れが生じたこと。また、収集した現地の文献解読(族譜等)に想定以上の時間を要したことと、追加の文献収集が現地の政治的混乱(香港など)で延期せざるを得なかったことから、より精緻に研究を実施するために、最終年度の延長した.
使用計画は,族譜データの追加収集旅費と,データ分析を行う計算機の購入を予定している・

  • Research Products

    (4 results)

All 2020 2019

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 多様性が組織の成果に及ぼす影響ーフォールトラインによる考察ー2020

    • Author(s)
      熊田ふみ子, 倉橋節也
    • Journal Title

      経営情報学会誌

      Volume: 28-4 Pages: 189-209

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] コンパクトシティへ向けた処方箋 - 賑わい醸成とトラムの導入 -2019

    • Author(s)
      永井秀幸, 倉橋節也
    • Journal Title

      電子情報通信学会論文誌D

      Volume: J102D-11 Pages: 750-758

    • DOI

      10.14923/transinfj.2019JDP7020

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] A Research of Variable Selection Method within A Framework of Real-coded Genetic Algorithm2019

    • Author(s)
      Takahiro Obata and Setsuya Kurahashi
    • Journal Title

      Porc. 2019 IEEE Congress on Evolutionary Computation

      Volume: 19127 Pages: 3388-3395

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] フォールトラインが組織の成果に及ぼす影響2019

    • Author(s)
      熊田ふみ子, 倉橋節也
    • Organizer
      2019年度人工知能学会全国大会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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