2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of PM2.5 monitoring system in free troposphere
Project/Area Number |
17KK0011
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
竹内 政樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 准教授 (10457319)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | 環境分析 / 越境大気汚染 / PM2.5 / 富士山 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、大気粒子状物質捕集器で捕集した目的成分のオンライン濃縮器の設計・製作・評価を行った。本濃縮器は2重管構造となっており、主に溶媒透過性の多孔質チューブとジャケットチューブ、気体と液体のインレット/アウトレット用コネクタで構成される。試料が溶媒透過性チューブを流れる過程で溶媒のみがチューブの外側に移動・気体により除去されることで目的成分のオンライン濃縮が行われる仕組みとなっている。本濃縮器の基礎的な性能を評価するため、送液ポンプ、試料導入バルブ、濃縮器、検出器及び流量計で構成されるフローシステムを構築した。送液ポンプの検討では、ペリスタポンプとシリンジポンプ(シングルモード、ハンドシェイクモード)を検討し、シリンジ容量の大きなシリンジポンプをシングルモードで使用することで、濃縮器の性能をより精確に評価できることが明らかとなった。検出器においては、吸光光度検出器と電気伝導度検出器を検討した。後者ではセル体積の小さな検出器を自作することで、検出器における目的成分の分散を抑制することに成功した。しかし、検出感度については市販の電気伝導度検出器の10分の1程度であった。今後、自作検出器の電極などを検討することで検出感度を改善していく予定である。また、富士山南東麓において大気粒子状物質に含まれる陰イオン成分を連続観測した結果、及び新規大気粒子状物質捕集器の製作・性能に関する原著論文2報の執筆・投稿を行った。
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