2021 Fiscal Year Research-status Report
Pioneering the state of the art in the Greenland ice sheet climate system study
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17KK0017
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Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
庭野 匡思 気象庁気象研究所, 気象予報研究部, 主任研究官 (10515026)
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Project Period (FY) |
2018 – 2022
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Keywords | グリーンランド氷床 / 気候変動 / 表面質量収支 / 極域気候モデル / NHM-SMAP / 極地雪氷観測 / 氷床上降雪・降水観測 / 氷床上降雨 |
Outline of Annual Research Achievements |
グリーンランド氷床(Greenland Ice Sheet; GrIS)における近年の急激な雪氷質量損失のメカニズムを解明するために、研究代表者は、基課題「次世代極域気候モデル開発と広域観測によるグリーンランド氷床質量損失メカニズム解明 (若手B; 17K12817)」において、世界最先端のスペックを有する極域気候モデルNHM-SMAPを開発した。本国際共同研究課題では、GrIS雪氷表面質量収支(Surface Mass Balance; SMB)研究の世界的権威であるデンマーク・グリーンランド地質調査所(GEUS)のJason E. Box教授の元に滞在して、NHM-SMAPが高い国際的認知度と信頼性を獲得するべく、各種研究活動に取り組む。2021年度は、2020年度と同様にCOVID-19の影響で、2019年度に実施したようなGEUSでの研究滞在・GrISにおけるGEUSとの国際共同観測を実現することが出来なかった。そのため、2020年度と同様に、Box教授とのオンライン会議を頻繁に実施して、共同研究の成果の取りまとめについて議論した。その結果、本共同研究の遂行を通して着目してきたGrISにおける降雨の観点でNHM-SMAPモデル評価を行った結果を、アメリカ地球物理学連合が発行するGeophysical Research Letters誌において論文発表することが出来た。その成果を報道発表(https://www.mri-jma.go.jp/Topics/R03/030823/press_030823.html)したところ、2021年8月24日付の読売新聞朝刊にてその成果が取り上げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の影響で当初見込みよりも進捗が遅れてしまっていたが、重要な共同研究成果を研究代表者筆頭で国際誌に論文発表することが出来た。それ以外にも共同研究に関わる共著論文1本を発表することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、GEUSでの研究滞在・グリーンランド氷床におけるGEUSとの国際共同観測を実施するチャンスを探ると同時に、本共同研究に基づく論文成果発表を一層目指していく。
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