2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study of substrates transport mechanism of organic acid exporter for efficient organic acid production via fermentation process
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17KK0148
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
七谷 圭 東北大学, 農学研究科, 助教 (00547333)
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Project Period (FY) |
2017 – 2020
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Keywords | トランスポーター / 結晶構造解析 / クライオ電子顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
微生物を用いた化合物生産において、微生物の代謝改変が広く行われている。しかしながら、有機酸の様に極性の高い化合物は細胞膜を透過しないため、生産物を細胞外へ輸送する排出輸送体が必要である。微生物を用いた化合物の生産時に、生産物の排出が律速となる場合、排出輸送体の機能強化により、化合物の生産効率化が期待できる。膜タンパク質である排出輸送体は、精製や結晶化が困難であるためPDB等に登録されている分子構造の情報は多くない。そこで、本研究では有機酸排出輸送体の機能強化に向け、微生物由来有機酸排出輸送体の構造と機能メカニズムの解明に向けて、分子構造解析を実施した。 X線結晶構造解析をすすめるため、テキサス工科大ヘルスサイエンスセンターLan Guan教授の研究室において、結晶化条件の探索を実施した。界面活性剤やpH,沈殿剤,添加剤のスクリーニングを実施し、さまざまな条件下で結晶を得ることができた。得られた結晶についてはSpring 8やKEKの大型放射光施設を利用し、X線回折データを取得した。界面活性剤や添加剤の検討を進めることにより、結晶の質を向上させることに成功し、高分解能データを取得することができた。また、ITCを用いて輸送体と基質の結合によって生じる熱量を測定することにより、有機酸トランスポーターの基質輸送メカニズムの一端を明らかにすることに成功した。さらに、動的分子構造の解明に向けて、クライオ電子顕微鏡を用いた解析を進め、単粒子構造解析を実施した。
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Research Products
(2 results)