2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation on the mechanism of metal-containing active-center formation of metalloenzymes.
Project/Area Number |
17KK0154
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
増田 太郎 摂南大学, 農学部, 准教授 (40395653)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | フェリチン / PCBP1 / ヘモシアニン / フェノールオキシダーゼ / メタロプロテイン / メタロシャペロン |
Outline of Annual Research Achievements |
米国国立衛生研究所(NIH)・国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)のCaroline Philpott 博士との共同研究として、鉄貯蔵タンパク質フェリチンへの鉄貯蔵機構に関する研究を行った。 NIHのCaroline Philpott博士は、鉄代謝の世界的な権威である。報告者は長年鉄貯蔵タンパク質フェリチンへの鉄貯蔵機構ついて研究を行ってきた。今回の共同研究では、米国NIHにおいてPhilott博士が明らかにしてきた、ヒトフェリチンへの鉄貯蔵支援蛋白質(メタロシャペロン)PCBP1ヒトフェリチンの相互作用機作を明らかにすることを目的とした。2020年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で、予定していた米国国立衛生研究所への渡航と現地での研究実施は不可能な状況であったため、Philpott博士と緊密に連絡を取りながら、国内で研究を継続した。当初帰国時に実施予定であった、基課題に関する甲殻類の生体防御関連銅含有タンパク質への金属取り込み機構についての検討も合わせて行った。 NIH滞在時の成果として、3つのKHドメイン(KH-1, -2, -3)からなるPCBP1は、ヒトフェリチンH鎖、L鎖のうち、H鎖特異的に相互作用することを明らかにした。更に、PCBP1の三つのKHドメインのうち、KH3ドメインが主としてフェリチンの認識に寄与していることを明らかにした。 帰国時の研究成果として、甲殻類銅タンパク質(ヘモシアニン、フェノールオキシダーゼ)の活性中心に銅を正しく導く因子の探索をYeast Two-Hybrid systemを用いて行い、候補となるタンパク質群を得た。今後は、これらの候補タンパク質群と、甲殻類銅タンパク質間の実際の相互作用について、共免疫沈降などにより確認する予定である。
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Research Products
(3 results)