2023 Fiscal Year Annual Research Report
Radiation protection research for radioactive natural metal ores
Project/Area Number |
17KK0162
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
岩岡 和輝 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 放射線規制科学研究部, 主幹研究員 (70466051)
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Project Period (FY) |
2018 – 2023
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Keywords | 放射線防護 |
Outline of Annual Research Achievements |
天然資源には、自然由来の放射性核種が含まれており、その利用によって外部被ばくおよび内部被ばくが引き起こされる場合がある。自然放射性核種を多く含む金属鉱石について、国際原子力機関は管理のための規準を設定しようとしているものの、依然として規制の根拠となる情報は乏しい状況にある。もし産業用で使用されている金属鉱石が高い放射能濃度を有していた場合、その利用によって意図せずに作業者や公衆が高いレベルで被ばくする恐れがあり、被ばくの実態の解明が急がれている。本研究は、自然放射性核種を多く含む金属鉱石による一般作業者や公衆の被ばくの実態を明らかにすることによって、不要な放射線被ばくリスクから作業者や公衆を護ることにつなげるものである。 アジアには豊富な金属資源が眠っており、他の様々な先進国が支援して開発が進められている一方で、アジアの途上国ではそれによる放射線被ばくについて安全を護る思想が十分に培われていない現状がある。国際的なこの問題をより喫緊の問題として抱えるアジア地域において現地研究機関(フィリピン科学技術省原子力研究所)と共同で本研究課題を進めた。 昨年度まで新型コロナウィルスの流行拡大によって海外渡航が難しい状況であったが、本年度は現地フィリピンに渡航できる状況となり、現地おいて調査データの整理や解析等を実施した。また、本研究課題を通じて得られた成果の一部について国際会議において発表を行った。
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Remarks |
フィリピン科学技術省フィリピン原子力研究所における主な海外共同研究者: 保健物理部・主席研究官・Eliza Enriquez(2018年4月16日~2018年8月18日、2019年2月1日~2019年6月29日)、保健物理部・統括研究官・Chitho Feliciano(2023年6月1日~2023年6月30日)
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