2020 Fiscal Year Research-status Report
Formulaicity in Everyday Interaction
Project/Area Number |
17KT0061
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 亮子 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (50306859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 智子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40724422)
中山 俊秀 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70334448)
横森 大輔 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (90723990)
土屋 智行 九州大学, 言語文化研究院, 助教 (80759366)
柴崎 礼士郎 明治大学, 総合数理学部, 専任教授 (50412854)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2022-03-31
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Keywords | 定型性 / 日常会話 / 相互行為 / 文法知識 / 日本語 / 中国語 / 英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け、2020年3月(=2019年度末)に予定していた国際シンポジウムをキャンセルした。2020年度になってもコロナの状況が収まらないため、様々な活動をすべてオンラインで行った。 (1)8月22日と29日の2回に分けて、オンラインで定型表現に関する国際研究会合を敢行したUCLAのTao教授、アルバータ大学のOno教授にも参加して頂き、定型表現と従来考えられてきたものの枠を超えてより広い捉え方(Prefab, 身体動作を含む表現)、より新しいジャンル(含話しことば、SNS)などでメンバーが進めているプロジェクトについて発表し意見交換を行った。(2)2020年8月より、定型表現研究に寄与する文献の集積リスト作りに着手した。最新の研究を届け、少し前の研究を掘り起こして紹介することを意図している。将来的に定型性に興味を持つほかの研究者にも利する形でまとめることを考えている。 (3)2021年3月に国際シンポジウムをオンラインで催行した。UCLAのTao教授、アルバータ大学のOno教授、そしてOld Dominion UniversityのKaneyasu教授の講演、そして午後には科研のメンバーが定型性の研究成果を一人15分ずつ紹介した。オンラインで100名近くが登録し、当日も常時、参加は6-70名であった。(4)Journal of Japanese Linguistics (De Gruyter)という学術雑誌の特別号の枠に対して3月にプロポーザルを提出し、受理された。2021年度中に科研メンバーによる論文集(イントロ+7編論文)として原稿を取りまとめ2022年度刊行を目指す。 2020年度は学期中は各自オンラインの学務に追われ活動が滞った。それでも3月には国際シンポジウムを行い、特集号企画も通り、取りまとめに向けて成果が得られたことは良かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年3月に予定していたシンポジウムが出来ず、そのまま2020年度はオンライン授業を行うこととなり、各研究者は研究活動面で大きな制約・影響を受けた。研究会合はこれまでは年3回-4回は開催してきたのだが、最終年度となるはずであった2020年度は、8月と2021年1月の2回となった。また最終年度の集大成として取りまとめる予定でいた論文集についても、2020年度内にとりまとめることはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
Journal of Japanese Linguistics (De Gruyter)の特集号として、日本語の相互行為における定型表現という論文集を取りまとめる。2021年9月に各自が論文の原稿を提出し、編集チーム(土屋、柴﨑、大野、鈴木)と外部の研究者数名で査読を行い、それをもとに個々人が改良を加え、最終的に2022年3月に最終原稿を提出するというスケジュールを立てている。 2021年度の活動として、まず、2021年9月の原稿締切に向けて、チーム内でデータ分析の進捗発表を行うため、5月15日、そして8月9日と10日に、研究会合を行うことを決めている。原稿は英語で執筆するので、8月の研究発表会については英語で行う可能性も検討している。そして、2022年3月に、最終年度の取りまとめとしてオンラインでの国際シンポジウムを行う。UCSBのトンプソン教授にオンラインでご講演をお願いする予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともない、2020年3月に予定していた国際シンポジウムで3名の海外からの講演者を招聘することができなくなった。また2020年8月に予定していたカナダ・アルバータ大学での国際学会への渡航ができなくなり、さらには国内での学会もオンライン開催となった。国際学者の招聘にかかる費用や、学会発表のための出張旅費を使用できなかったため、次年度使用額が生じた。2021年度も引き続き感染状況が予断を許さないため、個々のメンバーの学会発表は多くがオンラインで行われることになり、またこのプロジェクトが予定している2022年3月の国際シンポジウムも、オンラインで行う予定である。研究活動に必要なPCや書籍の購入、シンポジウム講演者に対する謝金等の支出は引き続き予定されている。
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