2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18002014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河岡 義裕 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70135838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新矢 恭子 鳥取大学, 農学部, 助教授 (90374925)
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Keywords | インフルエンザ / 抗ウイルス薬 / 薬剤耐性ウイルス / レセプター / ウイルス粒子形成 / タミフル |
Research Abstract |
1. H5N1インフルエンザウイルスの鳥→ヒト及びヒト→ヒト感染に関わる要因の解析 H5N1ウイルスがヒトに伝播した後、ヒトで増殖するうちに起きたと思われるアミノ酸変異が、ヒトでの増殖性に関与しているかどうかを調べるため、リバースジェネティクス(ウイルス人工合成法)により、アミノ酸変異を個別に導入した変異ウイルスの作成を開始した。 2.抗インフルエンザ薬耐性ウイルス B型インフルエンザに感染した患者422人からウイルスを採取し解析を行ったところ、7人からタミフル(オセルタミビル)耐性ウイルスが検出された。このうち6人はタミフルを服用する前にタミフル耐性ウイルスに感染していたことから、ウイルスが患者の体内で耐性を得たのではなく、耐性ウイルスがヒトからヒトに伝播したことが明らかになった。このタミフル耐性ウイルスの感染が広がるとタミフルでの治療が困難になることから、今後のサーベイランスの重要性が示唆された。 3.粒子形成機構 我々は、インフルエンザウイルスの8種類の遺伝子分節がウイルス粒子に取り込まれる際ベース・ペアリングにより相互作用し、一つのセットになっているという仮説を立てている。そこで、相互作用に関連する塩基配列の決定を行うため、RNAの取り込みに関与していると思われるパッケージングシグナル(ウイルスRNAの両末端)を組み換えたウイルスの作製を開始した。
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Research Products
(9 results)