2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18002014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河岡 義裕 The University of Tokyo, 医科学研究所, 教授 (70135838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新矢 恭子 神戸大学, 医学部, 准教授 (90374925)
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Keywords | インフルエンザ / 抗ウイルス薬 / 薬剤耐性ウイルス / レセプター / ウイルス粒子形成 / タミフル |
Research Abstract |
1.H5N1インフルエンザウイルスの鳥→ヒト及びヒト→ヒト感染に関わる要因の解析 ・ヒトにおけるH5N1鳥インフルエンザウイルスの経口感染の可能性を示唆した。 ・H5N1鳥インフルエンザウイルスのヒト型レセプター認識に、HA蛋白質の182番目と192番目のアミノ酸が重要であることを示した。 ・H5N1ウイルスがヒトからヒトへ伝播するために、PB2蛋白質の627番目のアミノ酸が重要であることを解明した。 2.抗インフルエンザ薬耐性ウイルス ・タミフル耐性B型インフルエンザウイルスをタミフル服用前の患者から検出し、ウイルスが患者の体内で耐性を得たのではなく、耐性ウイルスがヒトからヒトへ伝播していたことを明らかにした。 ・フェレットを用いたヒト由来H5N1タミフル耐性ウイルスの性状解析を行い、NA蛋白質294番目のAsn→Serのタミフル耐性変異は、親ウイルスと比較して病原性が弱まっていると共にザナミビル(リレンザ)感受性であることを明らかにした。 3.粒子形成機構 ・ゲノム分節のウイルス粒子への取り込み過程において、パッケージング・シグナルが選択的に相互作用することで遺伝子集合体が形成され、ウイルス粒子に取り込まれている可能性を示した。 ・ゲノムパッケージング機構を、7本鎖ウイルスおよびHA蛋白質欠損ウイルスを用いて解析し、効率よくパッケージングされるためには、8種類全ての遺伝子分節が必要であることを明らかにした。
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Research Products
(15 results)