2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18002014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河岡 義裕 The University of Tokyo, 医科学研究所, 教授 (70135838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新矢 恭子 神戸大学, 医学部, 准教授 (90374925)
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Keywords | インフルエンザ / 抗ウイルス薬 / 薬剤耐性ウイルス / レセプター / ウイルス粒子形成 / タミフル |
Research Abstract |
1. H5N1インフルエンザウイルスの鳥→ヒト及びヒト→ヒト感染に関わる要因の解析 カモ、ニワトリ、ヒトから分離したH5N1ウイルスの正常ヒト気管支上皮細胞における増殖性を解析したところ、カモ由来株<ニワトリ由来株<ヒト由来株といった明確な傾向がみられた。 ヒトの呼吸器・消化器・眼瞼結膜などの粘膜表面におけるシアル酸分布を解析した結果、ヒトの上部気道にはヒト型シアル酸が多いが、肺胞部には鳥型シアル酸も多く、結腸部からも鳥型シアル酸が検出された。これらの部位は、死亡した患者体内のウイルス分布と一致していた。 2. 抗インフルエンザ薬耐性ウイルス マウスにおけるオセルタミビル投与実験の結果、H5N1ウイルス感染時には、従来のシーズナルインフルエンザ感染時よりも高濃度、長期間の投与が必要であることが示唆された。 耐性ウイルス出現に備えて、オセルタミビルおよびザナミビルを用いた併用療法について検討したところ、耐性ウイルスの出現頻度は高まるが、有効であることが明らかとなった。 3. 粒子形成機構 A/WSN/33株のNA及びHA分節に由来するモデルvRNAを作製し、ウイルス粒子に取込まれる効率を解析したところ、NA、HA両方の分節が存在するときに取込み効率が増加することが明らかになった。
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Research Products
(19 results)