2007 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌ラジオ波熱焼灼療法(RFA)後の再発予防を目指した樹状細胞の腫瘍内投与
Project/Area Number |
18015013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
垣見 和宏 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 特任准教授 (80273358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森安 史典 東京医科大学, 医学部, 教授 (80191055)
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Keywords | 肝癌 / 樹状細胞 / ラジオ波 / 免疫療法 |
Research Abstract |
「肝がんの再発予防を可能にする樹状細胞(DC)ワクチンの開発」を目的として本研寒を実施した。HCV肝細胞癌の再発に対し、RFA治療後に超音波ガイド下に腫瘍を直接穿刺してmaturatingDCの投与を実施した。末梢血単核細胞(PBMC)をGM-CSF(800U/ml)とIL-4(50ng/lm)の存在下に7日間培養しimmatureDCへと分化させた。OK432(0.001KE/ml)で2時間刺激を与えたmaturatingDC(1x10^6-10^8)をRFA治療直後と1週後に投与した。投与されたDCはCD14^-CD40^+CD80^+Cb86^+CD83^-であった。2例の患者に対してDCの投与を行なったところ、1例の患者で、2回目の投与後に間質性肺炎を認めた。直ちにステロイドを投与し適切に対応した。投与前後の患者のPBMCの分画をフローサイトメーターで解析したところ、間質性肺炎の発症と一致して、末梢血からCD14陽性細胞が消失した。CD14陽性の単球が肺へ浸潤したためと考えられた。患者の回復とステロイドなどの免疫応答に関わる薬剤の投与が終了した後、肺炎と樹状細胞治療との関係を明確にするために、患者の末梢血から単核細胞(PBMC)を分離し治療に用いた樹状細胞に対する反応と樹状細胞の刺激に用いたOK432に対する反応を3H-Thymidineの取り込みで検討した。治療前、治療直後、肺炎回復後のいずれのPBMCも樹状細飽に対する増殖反応を示さず、樹状細胞の投与により自己免疫反応や過敏反応の誘導は認められなかった。OK432に対してPBMCの増殖が認められたが、治療前後のPBMCの反応に有意な差は認められなかつた。抗原特異的な自己免疫反応の誘導ではなく、肝臓の腫瘍細胞内に投与した樹状細胞が、抗原非特異的な免疫応答を活性化したと考えられる。
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Research Products
(8 results)