2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規E3ユビキチンリガーゼファミリーによるトラフィック制御機構の解明
Project/Area Number |
18050041
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
石戸 聡 The Institute of Physical and Chemical Research, 感染免疫応答研究チーム, チームリーダー (10273781)
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Keywords | ユビキチン / B7-2 / ユビキチンリガーゼ / 細胞内輪送 / 蛋白分解 / リソソーム / 抗原提示細胞 / 免疫制御 |
Research Abstract |
本期間にて、新規E3ユビキチンリガーゼファミリーメンバーであるc-MIRによる細胞内輸送機構を詳細に検討した。まず、c-MIRがドキシサイクリン(Dox)にて誘導的に発現出来る細胞T-REx-c-MIRを作成した。この細胞にて、Dox添加、約4時間後にc-MIRの発現を観察する事が出来る。さらに、ユビキチン化をモニターするためにFLAGタグを挿入したCD8キメラ分子をT-REx-c-MIR細胞に導入した。この標的分子はFLAG抗体にて精製し、生化学的解析を行う事が出来る。さらに、細胞表面におけるイベントを詳細に検討するため、細胞表面をビオチン化し解析を行った。その結果、Dox添加後、約4時間で表面に存在していたCD8キメラ分子がユビキチン化される事が明らかとなった。さらに、ユビキチン化が表面において誘導され、internalizationのシグナルとなりうるのかを、クロルプロマジン(CPZ)にてinternalizationを抑制する事にて検討した。CPZ処理にて細胞表面のユビキチン化されたキメラ分子は集積し、分解が抑制された。キメラ分子の細胞内領域リジン残基に変異を導入したユビキチン化を受けない分子はinternalizeされなかった。最終的に、T-REx-c-MIRにsiRNAを用いて、E2酵素がUBCH5b/cである事を同定し、細胞表面におけるユビキチン化を抑制した結果、CD8キメラ分子はinternalizationされなかった。これらの結果から、c-MIRによる標的分子の抑制は、細胞表面におけるユビキチン化を誘導し、internalizationを誘起する事により起っている事が明らかとなった。この結果は2008年のPLoS ONEに掲載された。
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Research Products
(8 results)