2009 Fiscal Year Annual Research Report
オーラルヒストリーによる巨大科学の現代史資料システムの構築と共有化
Project/Area Number |
18200052
|
Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
平田 光司 The Graduate University for Advanced Studies, 葉山高等研究センター, 教授 (90173236)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出口 正之 国立民族学博物館, 教授 (90272799)
関本 美知子 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50206637)
|
Keywords | オーラルヒストリー / アーカイブズ / 巨大科学 / 現代史 / 資源共有化 / 社会史 / 映像アーカイブズ |
Research Abstract |
本研究課題では(1)複数(多数)のインタビュアーが共通の問題意識のもとに多数の語り手にインタビュー調査を行い、その成果を研究グループ内だけではなく、すべての研究者と共有する方法を構築する、(2)その方法を用いて巨大科学についての調査を行う、という二つの目標があった。試行錯誤の後に昨年度に始めた実証実験と「KEK最初の10年」を行い、その成果をKEK史料室を通じて研究者に公開することに成功した。KEK(旧高エネルギー物理学研究所、現、高エネルギー加速器科学研究機構)の発足(1971年)からの10年間に、この研究所に関わったあらゆるタイプの人にオーラルヒストリーインタビューを行い、KEK史料室にアーカイブし、保存と公開を行うもので、14人の物理学者、関係者へのインタビューを行った。研究期間中には2つのみがアーカイブされたが、残りも早急にアーカイブされる予定である。また、(3)オーラルヒストリアン養成プログラムの準備としてValery Yow "Recording Oral Histories"の翻訳を進め完了した。出版する予定である。(4)映像アーカイブズにっいては、基本的な方法を確立し、国立極地研究所のインタビュー映像をこの方法でアーカイブした。公開については総合研究大学院大学のアーカイブズの拡充にあわせて行う予定である。インタビュー調査の分析については、今後の課題として継続してとりくむ予定である。
|
Research Products
(8 results)