2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18201008
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森本 幸裕 Kyoto University, 地球環境学堂, 教授 (40141501)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 太士 北海道大学, 農学研究院, 教授 (90172436)
夏原 由博 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (20270762)
鎌田 磨人 徳島大学, 工学部, 教授 (40304547)
小林 達明 千葉大学, 園芸学部, 教授 (40178322)
遊磨 正秀 龍谷大学, 理工学部, 教授 (80240828)
|
Keywords | 自然再生 / 生態系評価 / シナリオ分析 / 生態系ネットワーク / 生態系サービス |
Research Abstract |
引き続き、工法レベル、ランドスケープレベル、(C)流域や地域に対応した国土計画レベルの多様な事例、および経済学的側面について研究を行った。1)持続可能な発展に向けて生態系サービスの評価の社会的な意義を整理するとともに、臨界自然資本の臨界性を復元力(レジリアンス)の観点から考慮する評価法を提案し、線形射影というアイディアをもとに発展させるなど検討を加えた。2)琵琶湖流入河川の河口部において,回遊性魚類の代表であるアユの産卵場所の特性として、地形改修が行われていないこととともに、簗や橋脚など人工物による瀬の形成の重要性が明らかとなった。3)干拓後50年以上の経過した巨椋池と横大路沼の土壌コアサンプルを採取し、撒き出し実験を行ったところ、6種の絶滅危惧植物(うち2種は現地で確認されていない)などの発芽があり、自然再生のポテンシャルを確認した。4)京都市の公立小学校のビオトープの環境や管理との関係を調査し、水陸移行帯や浅水域が存在することが水草類の種数増加に貢献することが示唆された。5)京都の江戸期以降の古地図や米軍撮影の空中写真などをもとに過去約400年間の孤立林の変遷を明らかにした。6)愛知県西三河地方で猛禽類で絶滅危惧II類のサシバの生息適地モデルを構築した。7)湿地や干潟の保全・再生を行うにふさわしい場所を広域的な視点から抽出するための手法を検討した。8)都市の学校プールに発生するヤゴの種組成を調べ、影響を与えるランドスケープの要因を実証した。9)総括的に、生物多様性の危機と自然再生の意義に関する著述を各種雑誌や著書にとりまとめた。
|
Research Products
(32 results)