2006 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化ハニカム構造によるフォトニック結晶導波路のラピッドプロトタイピング
Project/Area Number |
18201019
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
下村 政嗣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究科, 教授 (90221762)
藪 浩 北海道大学, 電子科学研究科, 助手 (40396255)
松尾 保孝 北海道大学, 電子科学研究科, 助手 (90374652)
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Keywords | 自己組織化 / ハニカム構造 / フォトニック結晶 / 導波路 / ラビッドプロトタイピング / 光架橋製樹脂 / 金属化 / 多孔質膜 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、高分子溶液を高湿度下でキャストして製膜することで、結露した水滴を鋳型として形成されるハニカム状多孔質膜をフォトニック結晶とし、これに光架橋製樹脂を包埋、レーザにより導波路を形成することで、簡便にフォトニック結晶導波路を作製する技術を提供することにある。今年度はハニカム状多孔質膜の無電解メッキを用いた金属化により、高屈折率・高導電率・高耐久性のフォトニック結晶マトリクスの作製と構造制御を行った。 ハニカム状多孔質膜は高分子から作製されるため、フォトニック結晶として必要な空気との屈折率差を得ることが難しい。また、耐熱性や耐溶剤性に乏しい。高屈折率化と高耐久化のために、パラジウムを触媒とした無電解メッキによりハニカム膜の金属化を試みた。50nm程度の厚みの白金/パラジウム(Pt/Pd)膜をスパッタリングによりポリスチレンからなるハニカム状多孔質膜表面に形成し、これを硝酸銀とヒドラジンのバッファ溶液中に浸漬することで銀をPt/Pd膜上で還元し、析出させた。X線光電子分光(XPS)により表面での銀の析出を確認し、導電性原子間力顕微鏡測定(cAFM)により膜が高い導電性を持っていることを確認した。溶剤処理および加熱処理(焼成処理)により、鋳型高分子を除去することが可能なことを見いだした。さらに金属化したハニカム膜が高い視野角制限効果があること、ハニカム状多孔質膜の上面を剥離することで得られるピラー構造を金属化することで、電界放出素子や表面増強ラマン散乱(SERS)基板への応用が可能となることが示唆された。 以上の結果をまとめ、論文を2報、特許を4件報告した。そのほか、ハニカム膜の作製手法および応用に関し、論文を2件、書籍を1つ出版した。
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Research Products
(9 results)