Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箕浦 幸治 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10133852)
宮城 豊彦 東北学院大学, 教養学部, 教授 (00137580)
松本 秀明 東北学院大学, 教養学部, 教授 (30173909)
高橋 智幸 秋田大学, 工学資源学部, 准教授 (40261599)
牧 紀男 京都大学, 防災研究所, 准教授 (40283642)
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Research Abstract |
2004年インド洋大津波では,我が国の津波災害においても経験のない様々な新しい被害形態(大量の漂流物や土砂移動,鉄道被害)も生じており,現在の防災対策では十分対応できないため,被害発生メカニズム及び評価方法を確立しなければならない.本研究で被害評価については,インド洋津波災害規模の広域津波被害データ(人的,家屋被害,植生被害)より,数値シミュレーション結果に基づいた被害Fragility関数を提案しその適用性の検討を実施できた.他地域の適合や一般化および複合化への適応の際の課題が残り,それを整理した.環境・生態評価,再生追跡調査については,平成20年度の調査を継続し,形成された地形を復元,砂嘴・砂州の土砂堆積変化を評価した.特に,浜堤列平野における津波時の侵食量,陸上に残存する津波堆積物の堆積量等を見積もり,地形変化と土砂移動量の定量的な把握を試みた.他の事例として国内の古津波関連(貞観津波)の調査について,津波堆積物の面的な広がりを確認し分析を行できた.その成果を受けて,津波襲来時の地形を復元し,津波の挙動やエネルギーの計算に資する地形データの作成を行った.災害復興プロセルの把握として,再定住地の全数調査の分析、フォローアップ調査を実施し、特に住宅供給に着目し復旧・復興のあり方について提言をまとめた.昨年12月26日で,地震と津波の発生から5年を迎えた.本研究では,当初,短期的な被害実態とその防御を主なテーマとしたが,現中長期的な影響実態を加え,さらに,復旧・復興,回復するプロセスも重要と考え,結果を加えた.
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