2006 Fiscal Year Annual Research Report
台風に伴う豪雨の高精度量的予測と降水形成機構の解明
Project/Area Number |
18201035
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
坪木 和久 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助教授 (90222140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 博 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 教授 (80184935)
篠田 太郎 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助手 (50335022)
中北 英一 京都大学, 防災研究所, 教授 (70183506)
林 泰一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (10111981)
出世 ゆかり (独)情報通信研究機構, 沖縄亜熱帯計測技術センター, 研究員 (80415851)
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Keywords | 台風 / 梅雨 / 豪雨 / 強風 / 竜巻 / 高精度量的予測 / 雲解像モデル / 降水形成機構 |
Research Abstract |
台風の影響を受ける領域として沖縄・東シナ海域で、台風と梅雨に伴う降水システムのドップラーレーダ観測を実施した。平成18年5月に名古屋大学のドップラーレーダを、宮古島市下地島南端部と多良間島南部に移設した。6月1日〜6月25日にかけて、梅雨を中心とする1次〜3次観測を実施した。台風0603号を観測対象として7月6日〜7月10日に第4次観測を、台風0605号を観測対象として7月22日〜7月25日に第5次観測を、台風0613号を観測対象として9月14日〜9月18日に第6次観測を実施した。 梅雨の観測では宮古島〜沖縄付近に1週間にわたって、梅雨前線に伴う降水システムの形成、発達、通過、停滞が観測された。また、台風観測では台風に伴う降水システムの観測を行うことができた。特に石垣島を中心が通過した台風0613号については、台風の接近時に台風の眼の北側に形成された降雨帯を観測することができた。 上記の台風および梅雨の観測時には沖縄本島に設置された(独)情報通信研究機構のマルチパラメータレーダーおよび地上における雨滴粒径分布計の観測を実施し、沖縄付近で形成および通過した降水システムの観測を行った。 計算領域を、上記観測領域を含む東シナ海、太平洋および九州・四国領域に設定し、1日に1回の36時間気象予報実験を毎日継続して行った。これによりレーダー観測のサポートを行っただけでなく、観測領域を通過した台風についてのシミュレーション結果が得られた。 台風0613号は観測点通過後、九州西方を北上したが、そのとき台風の降雨帯が通過した宮崎県では多数の竜巻が発生した。この台風について地球シミュレータを用いた水平解像度500mの超高解像度シミュレーションを行い、降雨帯を形成する雲がスーパーセルであらたことを示した。また解像度75mの実験を行い、その雲の中に竜巻を再現するシミュレーションに成功した。
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Research Products
(6 results)