2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18201044
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
家田 修 Hokkaido University, スラブ研究センター, 教授 (20184369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 信一 跡見学園女子大学, 文学部, 教授 (80282284)
渡邊 昭子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (20293144)
池本 修一 日本大学, 経済学部, 教授 (50287570)
仙石 学 西南学院大学, 法学部, 教授 (30289508)
中澤 達哉 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (60350378)
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Keywords | コミュニティ / 地域公論 / 公共財 / 東欧 / 地域統合 |
Research Abstract |
本研究の課題はEU加盟後の東欧地域(旧ソ連の欧州隣接地域を含む)における社会統合を見据えつつ、19世紀から今日に至るまでの広い視野に立った東欧社会論を構築するため、理論的かつ実証的な分析方法を確立することであり、本年度は現地研究調査の継続と研究全体を総括する国際研究集会の開催を行った。また本研究が進展する中、現地では地球温暖化に関わる環境問題への取り組みが重要視されるようになったため、環境を公共財としてとらえ、本研究の枠組みに取り入れることにした。このため国際集会では本研究分担者及び人文社会科学分野での国外研究者に加えて、総合地球環境学研究所との連携により、地域環境の専門家も国内外から招聘して、文理協働型の議論を行った。この結果、広域公共財という考え方は環境問題に対しても適応可能なことがわかってきた。また逆に従来の社会科学中心の、つまり政治共同体を基にした地域設定による圏域の設定では十分に環境問題の解決に質する公論形成や共同体分析はできないことも判明した。すなわち新たな知見として、環境に基づく圏域(環境広域公共圏)が現在問題になりつつあることが本研究の成果として明らかになった。また住民へのアンケート調査の結果として、想定していたよりも人々の社会的な流動性は高くなく、地域コミュニティの役割が以前よりも重要になっていることが新たな知見として判明した。
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Research Products
(23 results)