2006 Fiscal Year Annual Research Report
先端的医療・医学研究の実体法規制に関する包括的研究
Project/Area Number |
18203006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水野 紀子 東北大学, 大学院法学研究科, 教授 (40114665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河上 正二 東北大学, 大学院法学研究科, 教授 (70152923)
早川 眞一郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40114615)
小粥 太郎 東北大学, 大学院法学研究科, 教授 (40247200)
久保野 恵美子 東北大学, 大学院法学研究科, 助教授 (70261948)
米村 滋人 東北大学, 大学院法学研究科, 助教授 (40419990)
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Keywords | 医事法 / 医療倫理 / 生命倫理法 / 診療契約 / 人工生殖 / 生殖補助医療 / 代理母 / 親子関係法 |
Research Abstract |
各研究分担者がそれぞれ担当する外国法研究ならびに国内法の研究対象領域に関する調査・検討を開始した。医事法文献および一般理論研究のための民事法文献を多数購入し、文献研究の基礎を整えることができた。資料収集とともに、添付の研究発表リストにあるように、それらを利用して、初年度から豊富な成果を挙げている。診療契約の基礎となる契約法領域の業績、先端医療とりわけ生殖補助医療関係の業績などが顕著である。この年度に生殖補助医療関係の重要な最高裁判例が相次いだが、それらにも本研究のメンバーが執筆した高裁判決評釈の影響力が認められる(凍結精子による死後生殖子の認知請求を退けた最高裁平成18年9月4日判決の原審について、水野紀子「判批」判例タイムズ1169号98頁、代理出産による子の母を分娩の母とした最高裁平成19年3月23日判決の原審について、早川眞一郎「判批」判例タイムズ1225号58頁など)。急速に進行しつつあるこの分野において、立法的な規制も焦眉の課題であるため、厚生労働省、文部科学省、法務省、日本学術会議などにおいて各種のガイドラインや立法に関する審議が行われているが、本研究のメンバーはそれらにも参画して本研究の成果を実践的に活用している。 メンバーの個人業績として刊行された、以上の研究成果の他に、共同研究も行った。この年度は、医療過誤訴訟経験が豊富で医事法学の専門家である弁護士を二人(畔柳弁護士、稲垣弁護士)招いて、医療過誤訴訟について研究会を開催し、法科大学院の「医事法」講義にも協力をあおいだ。なお「医事法」講義の蓄積を中心にして、本研究計画の一環として「医事法」教育を体系化して出版することも計画中である。
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Research Products
(71 results)