2008 Fiscal Year Annual Research Report
管理会計システムと企業組織の共進化に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
18203027
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
廣本 敏郎 Hitotsubashi University, 大学院・商学研究科, 教授 (00143719)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥居 宏史 明治学院大学, 経済学部, 教授 (30139472)
横田 絵理 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (20277700)
木村 彰吾 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10225039)
中川 優 同志社大学, 商学部, 教授 (40217683)
澤邉 紀生 京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80278481)
|
Keywords | 管理会計 / マネジメント・コントロール / ミクロ・マクロ・ループ / 自律的組織 / 経営哲学(理念) / ダブル・ループ学習 / 組織文化 / リーダーシップ |
Research Abstract |
本研究では多様な関係性のもとに規定される管理会計システムのあり方を解明するため、特に企業組織と管理会計の共進化に焦点を当てて研究を行った。本研究は、特に日米の企業組織の違いに注目することによって、日本の管理会計は、自律的な各単位組織が、市場志向の哲学、更により深い経営哲学を共有しながら、自らの環境の変化に敏感に適応する自律的組織の中で生成・発展してきたことの解明に努めた。その過程で複数のケース・リサーチを行ったが、特に村田製作所の組織風土改革と管理会計の関係に着目し、当社の全面的協力を得て、その全事業所を対象にインタビュー調査とアンケート調査を行った。 平成20年度は、実施計画に従って、3回の公開シンポジウムを主催し、また、名古屋大学国際学術シンポジウム「ものづくり経営における英知」を協賛した。更に「トヨタ生産システムと整合する管理会計」と題する特集を『企業会計』(2008年9月号)に掲載した。最終年度を迎えたのを機に、本研究の中間報告書として『自律的組織の経営システム-日本的経営の叡智』の執筆を完了した。14章構成で、目次は「研究課題と分析フレームワーク」「組織の自律化におけるマネジメント・コントロールの役割」「企業間関係における企業の自律性と管理会計」「研究開発組織とマネジメント・コントロール・システム」「フランチャイズ組織のマネジメント・コントロール」「ミクロ・マクロ・ループと利益ポテンシャル」「自律的行動のための原価企画システム」「自律的組織における予算管理システム」「自律的組織の情報システム」「組織文化と管理会計の相互作用-村田製作所の事例研究」「経営哲学のもとでのマネジメント・コントロール・システムの再設計」「組織文化と管理会計システム-村田製作所におけるサーベイ・データを中心に」「村田製作所のマトリックス組織と管理会計」「外国文献にみる自律的組織の検討」である。
|
Research Products
(25 results)