Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江川 緑 東京工業大学, 留学生センター, 准教授 (40251615)
小澤 温 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (00211821)
中山 和弘 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50222170)
坂野 純子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (70321677)
伊藤 美樹子 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80294099)
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Research Abstract |
本研究では,病気,障害,ストレスに由来する様々な苦痛や困難に対処し,健康およびQOLの維持,回復とライフの再構築を図っていく過程,並びに,その成否を左右する対処能力や対処資源,支援環境について,実証的包括的な把握解明と理論化,理論開発が目指されている。そのため,第2年度には,以下のような実証研究と理論研究を行った。 実証研究は,薬害HIV被害者生存患者とその家族の困難と対処と人生再構築,薬害HIV感染患者におけるSOCがその後のQOL等に及ぼす影響,職業をもつIBD患者の困難と職業生活適応過程,関節リウマチをもつ人々の困難および対処と人生再構築ならびにその関連要因,口唇口蓋裂患者の社会関係の発達と家族との相互作用,慢性疾患セルフマネジメントプログラムが患者の病気への積極的対処と人生再構築を促進する過程,精神障害者への日本社会の態度とスティグマ,中壮年期の男女労働者におけるワークライフバランスの規定要因と疲労,ストレスへの影響,SOCと従来型心理社会的対処資源との関係,クリニクラウンが入院がん患児の心理社会面に与える影響,難病をもっ人々における就業支援とキャリア再構築のプロセス,乳がんマンモグラフィ検診への参加意図と選好,といったテーマでそれぞれ調査,分析,論文化が進められた。 理論研究は,健康生成論とSOC研究のレビュー,健康生成モデルと社会モデルに基づく新しいストレス研究の創成,「健康への力」に関する理論開発,の各々をテーマにした研究会が定期的にもたれる彰で進められた。焦点は,健康生成論とストレス対処能力概念SOC及びその類似概念とストレス関連成長概念とにあり,それらを保健医療社会学的理論及び概念として組み入れることにあると考えられた。
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