2009 Fiscal Year Annual Research Report
博物館教育・普及事業の事例分析と日本の伝統文化に関する先駆的教育・普及理論の構築
Project/Area Number |
18203039
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
井上 洋一 Tokyo National Museum, 学芸企画部・企画課, 課長 (60176451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加島 勝 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部・博物館教育課, 課長 (80214295)
小林 牧 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部・広報室, 室長 (50332135)
鈴木 みどり 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部・博物館教育課教育普及室, 主任研究員 (70321552)
鬼頭 智美 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部・企画課国際交流室, 室長 (80321553)
白井 克也 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・列品管理課平常展調整室, 室長 (70300689)
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Keywords | 先駆的博物館教育理論 / 博物館教育・普及活動 / 古美術 / 伝統文化 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本年度の研究実績の概要は、以下の通りである。 1、本年度は4年間の研究期間の最終年度にあたるため、これまでの調査研究成果を踏まえ、実験的な博物館教育プログラム「応挙館で美術体験」、博物館教育国際シンポジウム「伝統文化を伝えるために博物館ができること」を開催し、研究のまとめをおこなった。「応挙館で美術体験」という企画は、現代美術を入り口とした新たな古美術鑑賞法の実験的試みであったが、これが来館者の古美術あるいは伝統文化の理解促進につながり、また新たな博物館教育理論を生むきっかけとなった。この成果を『「応挙館で美術体験」の記録』にまとめた。また、国際シンポジウムでは国のちがいによる伝統と文化の多様性の意義を確認するとともに、日本の伝統文化に関する先駆的教育・普及理論の構築につながる討論を行った。また、本シンポジウムは、国内外の研究者のネットワーク構築にも大きく寄与した。その成果は、電子媒体で東京国立博物館から発信できるよう準備を完了した。 2、本研究において、現代的な博物館教育事業のあり方について、多方面から有益な情報を得るとともに、その情報をもとに国際シンポジウム等での討議・分析を行い、その成果を東京国立博物館でのさまざまな教育普及事業に反映させた。 3、わが国特有の古美術や伝統文化の魅力、そしてそれらがもつ歴史的・文化的背景をわかりやすく次世代を担う若年層に伝えるためには、学校教育の動きと連動した伝統文化の理解促進につながる体験型の活動を新たな博物館教育理論をもって推し進めることがきわめて重要である。
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Research Products
(8 results)