2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204009
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石井 仁司 Waseda University, 教育・総合科学学術院, 教授 (70102887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
儀我 美一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70144110)
小池 茂昭 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90205295)
長井 英生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110848)
三上 敏夫 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70229657)
石井 克幸 神戸大学, 海事科学部, 准教授 (40232227)
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Keywords | 粘性解 / ハミルトン・ヤコビ方程式 / 弱KAM理論 / 最適制御 / 曲率流方程式 / 比較定理 / 数理ファイナンス / 強最大値原理 |
Research Abstract |
個々の課題に対する研究打ち合わせ,研究集会「微分方程式の粘性解とその周辺」,「Workshop on Viscosity Solutions and Related Topics」の開催などの活動を通して,以下のような研究成果を挙げた.1.ハミルトン・ヤコビ方程式の解のオーブリー集合上における定常性を発見した.2.弱KAM理論を応用して,陰的な障害物条件をもつ1階ハミルトン・ヤコビ方程式系について粘性解の比較定理を得た.3.球対称な係数を持つ退化楕円型方程式に非球対称な粘性解が存在する場合があることを証明した.4.1階微分の係数と非斉次項が非有界関数の場合(更に1階微分項がsuperlinearの場合も部分的に)完全非線形二階一様楕円型方程式のLp粘性解の弱ハルナック不等式を導き,ヘルダー連続評価・リュービル原理・非有界領域での最大値原理などを示した.5.結晶成長における平らな面(ファセット)の安定性を記述すると考えられている,特異拡散方程式およびハミルトン・ヤコビ方程式についての解のファセットが分裂していくことが見える,粘性解と考えられる具体的な解を構成した.6.確率最小作用の原理のゼロ雑音極限として現れる最適輸送問題の最小解や最大解を用いて,ある種の最大従属確率変数列の列の結合分布関数の最大値と最大解,及び,最小値と最小解を求めた.7.総資産価値が予め規定した目標値を時間大域的に見て下回る確率を最小化する問題を考察した.この問題は確率制御の標準的な問題とはならず,リスク鋭感的確率制御問題でリスク回避的な場合の問題の双対問題として捉えられるということを示す研究を行った.8.曲面の運動方程式の解析から非線形放物型方程式には解の強比較原理が成立する場合とそうでない場合がある事が知られている。強比較原理が成立する条件に関して考察した.
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Research Products
(53 results)