2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡本 和夫 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (40011720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蟹江 幸博 三重大学, 教育学部, 教授 (10093121)
坂井 秀隆 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (50323465)
大山 陽介 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (10221839)
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Keywords | 関数方程式論 / 関数論 / ホロノミック変形 / 非線型可積分系 / パンルヴェ方程式 / ガルニエ系 / 離散系 / q-差分系 |
Research Abstract |
本研究課題では、ホロノミック変形の立場から非線型可積分系を広く捉え、微分方程式系、離散系、q-差分、楕円パンルヴェ系等に関する総合的な研究が目標である。同時に、本研究グループでは、研究の推進と併せて、非線型可積分系の研究を総括するセンターの構策を目指す。上記目的のもと平成18年度は、研究テーマの整理と準備に当て、次のような3つの研究グループを構成した。 (a)非線型可積分系の構成、(b)ホロノミック変形の幾何学的理論、(c)非線型可積分系の研究。 本研究課題全般にわたる総合的研究の推進と各グループの研究の総括は研究代表者が行い、国内外の研究者との交流を推進しつつ、本研究課題を通して若手研究者グループを構築するべく努力した。本研究計画を推進するため、国内外を問わず諸分野の研究者が研究集会等の機会に積極的な直接討論をおこない、併せて共同研究を進めた。2006年9月にケンブリッジ(イギリス)で開催された「パンルヴェ方程式とモノドロミー問題」国際研究集会では、併せて開設される教育プログラムにおいて研究代表者は連続講演を行った。表題だけでなく内容についてもこの研究集会は本研究課題と密接不可分のものとなり、大学院生や研究員を派遣して今後の研究の発展に資するべくこの機会を活用した。研究代表者はアドヴァイザーとして、研究分担者大山氏は主催者のひとりとしてこの国際研究集会に協力したが、研究集会の成功については本研究課題に関する科学研究費補助が、不可欠な役割を果たした。 研究発表の欄に記した論文:Studies on the Painleve equations, Vは、研究代表者、研究分担者の坂井氏と大山氏および三重大学助教授川向洋之氏4人の共著論文で、時間をかけた研究の成果であり、本研究裸題の初年度に出版することが出来た。パンルヴェ方程式に関する論文で、研究グループ(a)、(b)、(c)のテーマと関係した内容である。
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