2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18204012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡本 和夫 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40011720)
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Keywords | 関数方程式論 / 関数論 / ホロノミック変形 / 非線形可積分系 / パンルヴェ方程式 / ガルニエ系 / 離散系 / q-差分系 |
Research Abstract |
本研究課題では,ホロノミック変形の視点から非線形可積分系を捉えて,微分系,離散系,q-差分系及び楕円系のパンルヴェ方程式等についての総合的な研究の推進と,若手研究者が主体的に集まった非線形可積分系の研究を統合するセンターの構築を目指している。この目的の下平成20年度は研究グループを見直し,それを以下の3つに整理した (a)非線形可積分系の構成,(b)ホロノミック変形の幾何学的理論,(c)非線形可積分系の応用研究本年も本研究課題全般にわたる研究の推進と各グループの研究の統括は研究代表者が行い,2回の国際研究集会の開催と参加を通して若手研究者の自立的な研究を支援し,新しい研究センターの構築のための努力を重ねた。6月に東京大学で開催された研究集会では25件の講演(うち海外からの招待公演12)とポスターセッションに国内外の若手研究者が参加した。また,11月にフランス・ストラスブール大学での国際研究集会では全体の講演数は20で,我が国から研究代表者を含めて7人の研究者による発表があった。特にフランスの若手研究者による講演は新しい研究の方向を示すものであり,本研究課題の目的にもかなうものであった。集会のwebページと研究代表者の講演題目を研究発表欄に記す。 加えて,研究代表者は多年にわたるパンルヴェ方程式等についての研究を学術書にまとめ,研究発表欄にある通り公刊した。内容はパンルヴェ方程式やガルニエ系のハミルトニアン構造をホロノミック変形の理論で特徴付け,パンルヴェ方程式の初期値空間や変換群について紹介したものである。
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